45. 家族の絆と、新たな学び舎への夢。
大変遅れてすみません!
「な、何でここにいるの? 天界にいるんじゃなかったの!?」
叫ぶ私に、父様はバツが悪そうに鼻を掻きました。
「……ノエルから報告があったんだ。お前が見つかったってな」
私は観客席のノエルを思い切り睨みつけました。あの毒舌執事、余計なことを……! これじゃ連れ戻されて冒険者の夢がパーになっちゃうじゃない!
「なぁ、フィラル。お前はどうしたい?」
父様の突然の問いに、私は戸惑いながらも本音をぶつけました。
「……ここに残りたい。冒険者になりたいの!」
大反対される。そう身構えた私に、父様は優しく笑いかけました。
「そうか。なら、頑張れよ。俺たちの自慢の娘なんだからな」
「えっ……反対しないの?」
「反対なんてするかよ。俺の可愛い妹が自分で決めた道だ。全力で応援してやる」
お兄様まで頷いて……。なんだか、悪いことしちゃったな。そんなに寂しそうな顔をしないでよ。
「――なんて、しんみりしてる暇はないぞ? これからは家族揃って下界暮らしだ!」
「そうだそうだ! 馬鹿な妹を置いて天界に帰る家族がどこにいる、この馬鹿!」
「馬鹿って二回も言ったわね!? っていうか、父様、公爵の仕事は!?」
「アベル(天界の王)に『たまに帰ってやるから許可しろ』って言ったら、快諾してくれたぞ?」
(……絶対、無理やりか脅して許可取ったわよね、それ。王様が可哀想……)
さらに、父様たちは私の今の家に住むと言い出しました。
「ダメよ! 家は狭いし、あたし明後日からは『ティフォディオークテ育成学園』の試験なんだから。あそこは全寮制なのよ?」
「「……はぁぁぁぁぁ!?」」
二人の絶叫が闘技場に響き渡りました。
「いい、父様? ティフォディオークテはマジェイアに次ぐ超人気校なの。魔導士、冒険者、騎士……本物の『戦闘員』を育てるための学園。毎年合格者はわずか五十人程度の超難関よ!」
私は身を乗り出して、夢を語りました。
「学園に入るにはギルド登録が必須。あたし、試験に合格して冒険者科に入って、いつか世界中を旅するの。だから、一緒に暮らすのはお預け!」
「……そうか。フィラルの決めた道だもんな」
寂しそうに、でも誇らしそうに頷く父様。ノエルやセンリも、私の熱意に圧倒されたように見守っています。
こうして、最強の家族というバックアップ(?)を得た私は、いよいよ本命の学園試験へと挑むことになったのです。
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