28. 妖精の独白、あるいは血塗られた誓い。
多少残酷な表現とフランちゃんが病んでれみたいになってしまいます。
苦手な方はお気をつけ下さいm(__)m
私の名前はフランシア。種族は妖精。 世界で一番愛らしくて、世界で一番誇らしい、とある少女の使い魔。 主の名前は――フィラル。
「フランちゃん! ヘルプミー!」 「はいはーい! 呼ばれて飛び出てきたフランちゃんでーす」
白銀の髪をなびかせ、藍色の瞳を輝かせて笑う彼女。 迷子になって困り顔をする姿も、必死に羽を生やそうとして私にツッコむ姿も、そのすべてが私の宝物だった。 赤ん坊の頃から見守ってきたあの子との毎日は、騒がしくて、温かくて、永遠に続くと思っていた。
けれど、運命というやつは、どこまでも残酷だ。
ふらりと屋敷に戻った私が目にしたのは、冷たい石畳の上、どす黒い血に染まって倒れているフィーちゃんの姿だった。 その傍らには、汚らわしい剣を手に、下卑た笑いを浮かべる男たち。
――瞬間、私の中で「妖精」としての理性が、音を立てて蒸発した。
怒り? そんな生温い言葉じゃ足りない。 私だけじゃない。アクアも、ファイアも、グレーも、フィンも。みんな、その瞳から光が消え、底なしの殺意に染まっていた。 「……こいつら、どうする?」 「決まってる。フィーちゃんの苦しみを、一秒でも長く、何万倍にして味わわせるのよ」
あとの光景は、主には絶対に見せられない地獄絵図だった。 串刺しにし、パーツを一つずつ奪い、神族ですら目を逸らすような苦痛を与え続けて……。 けれど、どれだけ復讐を遂げても、あの子の傷が癒えるわけじゃない。
処刑が終わったその時。 耳元で、風に乗ったフィーちゃんの声が聞こえた気がした。
『みんな……。また、会おうね?』
震えるような、けれど凛とした、最期のさよなら。 「……っ、ごめんね。ごめんね、フィーちゃん! 助けてあげられなくて、ごめん……!」
私は地面に膝をつき、二度と戻らない幸せな日々を思って泣き崩れた。 でも、泣いてる暇なんてない。 禁術の光は、あの子の魂を未来へと繋いだはず。
待ってて、フィーちゃん。 今度こそ、誰にもあなたを傷つけさせない。 たとえ世界を敵に回しても、私たちは必ず、あなたを見つけ出すから。
あと数話閑話が続くと思いますので、新章はもうしばらくお待ちください!




