21. 呼び捨ての刑と、公爵家の全面降伏。
今日は短めです( ๑⃙⃘'ᴗ'๑⃙⃘ )
「バカノエル! アホ、おたんこなす、すっとこどっこい! 何で母様たちのところへ連れて行くのよ!」 ノエルに抱えられたまま、私は一時間以上も喚き散らしていました。 「罰として、今日からノエル君なんて呼ばないわ。呼び捨ての『ノエル』よ! あと、私に一生話しかけないで!」
「えっ!? ちょっと待ってよ! 呼び捨てはむしろ嬉しいけど、話しかけるな、は僕には厳しすぎるんだけど!?」 ノエルが何か喚いているけれど、知ーらない。私が冷たい視線を送ると、彼は「すみませんでした……」と一瞬で黙り込みました。
さて、茶番はここまで。ノエルに運ばれてリビングに入ると、そこには異様な光景が広がっていました。
「フィーちゃん、ごめんなさいーー!!」 入るなり、お姉様が床に額をこすりつけて土下座をしてきたのです。 「えっ、姉様!? ちょっと、怖いんだけど……」 「もう二度とひどいこと言わないから! だから、家出なんてしないでぇ!!」 「私たちも、さっきは本当にごめんなさい! 家出だけは、家出だけは思い止まって頂戴!」
母様まで土下座しそうな勢いで詰め寄ってきました。すると母様が、背後にいた父様たちに向けて、ドスの効いた声で言い放ちました。 「……ほら、あんたたちもさっさと謝りなさい! 同罪なんだから!」 (母様、口調が豹変してる……。この家で一番強いのは、やっぱり母様ね)
「「「「「すみませんでしたーーー!!!」」」」」 父様、兄様、そして人型の姿になったアクアとフィンまでが一斉に頭を下げました。 「俺の天使、どうか許してくれ! 心配すぎて、つい言い過ぎたんだ!」 「フィーちゃん! お願いだから従魔契約を破棄しないでぇ!」 「そうだ、アクア様の言う通りだ! 俺たちを見捨てないでくれ!」
……公爵家の重鎮と、世界の精霊王たちが揃って五歳児に必死に許しを乞う姿は、端から見ればシュール以外の何物でもありません。
「……はぁ。分かったわよ、許してあげる。でも、アクアとフィン。さっき言ってた『従魔破棄』ってどういうこと?」 「それは……またあとで、じっくり説明するね!」
アクアが引きつった笑顔で答え、ひとまず事態は収束しました。 こうして、フィラルの「第一次反抗期」に伴う家出騒動は、家族全員の全面降伏という形で幕を閉じたのでした。
今日もありがとうございました(›௰‹)ෆ⃛




