19. 暴走の代償と、火の王の甘い条件。
今回はセリフ多めです!
「無理です先生! こんなの、どうやって止めるの!?」 「出した本人が制御しなくてどうするんですか! このままじゃ屋敷が、みんなが死にますよ!」
先生の悲鳴と、手のひらに感じる恐ろしい熱気。 そこへ、異変を察知した家族が駆け込んできました。 「フィー! これはお前の……!?」 「父様、助けて! これ、どうやったら消えるの!?」 公爵である父様ですら、苦い顔で首を振りました。 「……無理だ。他人の魔法、それもこれほど純度の高い暴走体は、術者本人にしか止められない……!」
(そんな……! 私のせいで、みんなを巻き込むなんて嫌!) 絶望に打ちひしがれ、熱さに意識が遠のきかけたその時――。
「ナニィ〜? 呼んだぁ?」 緊張感をぶち壊すような、おっとりした声。 「アクア!? その姿……!」 現れたのは、水色の長い髪をなびかせた、10代後半の絶世の美女。人型になったアクアブルーでした。 「私じゃ火は消せないからさ。……ほい、ファイア。出番だよ」
空から降ってきたのは、燃えるような赤い髪の美青年。 「……助けてやってもいいが、条件があるぞ、フィー」 「条件でも何でもいい! お願い、さっさとこれを消して!!」
「リョーカイ。『我、火の精霊王は命じる。火の玉よ、鎮まれ!』」
刹那。あんなに猛威を振るっていた火炎が、嘘のように霧散しました。 それと同時に、私の限界だった意識もプツリと途切れたのでした。
*
「……ん……。ふぃ、フィー!」 誰かの呼ぶ声で目を覚ますと、そこは自分のベッドの上でした。 目の前には、私を覗き込むアクアブルーの綺麗な顔。 「よかったぁ、起きた! フィーちゃん、丸二日も眠ってたんだからね?」
(二日も!? ……あ、そうだ。あの火の玉は!?) 混乱する私を、お姉様が抱きしめてくれました。 「よかった、本当に……! お父様がね、倒れたあなたに付きっきりで治療魔法をかけ続けていたのよ」 (父様……。相変わらず過保護だけど、今回は感謝しなきゃね)
お姉様がアクアに連れ出され、部屋に二人きりになると、テラスからひょいと赤い髪の青年――ファイアが入ってきました。 「よぉ、お目覚めか。魔力切れでぶっ倒れるなんて、派手にやったな」
「……ファイア様。助けてくれて、ありがとう。それで……あの時の『条件』って、何?」 私が尋ねると、最強の火の精霊王は、少し照れくさそうに視線を逸らして言いました。
「……お前に、膝枕をさせることだ。俺が良いって言うまで、ずっと」 「……え、それだけ?」 「『それだけ』じゃねぇよ。ほら、早く」
そう言って、私の小さな膝の上に頭を乗せてくるファイア。 最強の精霊王を膝枕しながら、私は「案外、可愛いところあるんだな……」と呆れつつも、そのまま心地よい眠りに誘われていくのでした。
最後らへんはグダグダに終わってしまいましたが、読んでくださりありがとうございますm(__)m
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