1. 最後に吐いたのは、強気な毒舌でした。
初投稿です。誤字、脱字等があると思いますがどうか暖かい目?で読んでいって下さい。
お願いします m(_ _)m
「きりーつ! 礼!」
「ありがとうございましたぁー……」
電車の走行音と、家路を急ぐ車のエンジン音が混ざり合う、放課後の夕暮れ時。
「あーあ、今日も授業つまんなかったなぁ……」
私は、オレンジ色に染まったアスファルトを適当な足取りで歩いていた。この時の私は、数分後に自分の人生が「完」となるなんて、これっぽっちも思っていなかった。
視界の端で、不自然な黒い影が動いた。
全身黒ずくめの男が、小さな女の子に向けて鋭いナイフを振り上げている。
「っ?! 危ない!」
体が勝手に動いた。考えるより先に、私は女の子を突き飛ばしてその背中を庇っていた。
ドスッ、という嫌な衝撃。
熱い鉄の棒を押し当てられたような激痛が背中に走り、一瞬で体の力が抜けて、膝から崩れ落ちた。
「お……お姉、ちゃん……?」
女の子の震える声。視界が急速に赤く染まっていく。
「だいじょ、ぶだよ。……君、怪我、してない?」
「無いの。でもお姉ちゃん、血がいっぱい出て……っ!」
「だから、大丈夫なんだって……。それよりも、お願い」
私は残った力を振り絞って、女の子の目を見つめた。
「今すぐに、警察でもどこでもいいから、誰かを呼んできて。……いい、止まらずに走りなさい。分かった?」
必死に頷いて走り去る女の子の背中を見送って、私はようやく一息ついた。
背後を振り返ると、あの男の姿はすでにない。
(……くそ、逃げやがったな、あんにゃろう。……あー痛い。マジでふざけんな。クソが……っ)
心の中であの男に最大級の悪態をつくけれど、口から出るのはゴボリという鈍い音だけ。
やば、これ……死ぬの?
冗談じゃない。まだやりたいこと、山ほどあるのに。幼馴染のあいつに、喧嘩したまま謝ってもいないのに……。
生きたい。まだ、死ねない。
そんな私の叫びを無視して、世界から色が消え、目の前が真っ暗な闇に飲み込まれていった。




