03『魔王の宴開幕 前編』
遅れてすいませんでした!!!
今回は、前編後編に分けて投稿します。
後編は、水曜日に公開します。
ー魔王の宴の会合室ー
ここでは、各国の魔王が集まり会議を行う部屋の中。
そこには既にウェート・クロノスを除く、6名の【魔王】が室内に集結していた。
「なんだぁ、新入りの魔王とやらは、まだこないのか!?」
と苛立ちを見せる竜人族、【邪帝竜】 ゼノン・ヴェルド。
「うっさいわよ、でかドラゴン! 少し黙りなさい!」
竜人族を睨む妖精族、【幻幽夢】 リー・ラビス。
「貴女もご静粛にお願いします・・・」
咳払いをしながら注意をする死霊族、【奇術師】 アルゼン・キリオン。
「時間はもう過ぎているぞ・・・」
懐中時計を見ながら言う悪魔族、【魔神王】 デモン・ルーヴァン。
「時期に来るだろう、気長に待とうではないか」
と堂々とする鬼神族、【怒豪鬼】 ウォーク・ガルド。
「・・・・・・」
無言の吸血鬼族、【紅血姫】 レナ・ヴァレット。
一方、ウェートはというと。
「こ、ここが魔王の宴の部屋・・・」
もう、部屋の前にいた。ウェートは緊張していた。ドア越しでもわかるように魔王全6名の威圧感を感じているからだ。
「ど、堂々としなくては!」
ウェートは頬を叩き、気合を入れる。
「よし!」
ウェートは、扉を開ける。
そこには、ウェートを除く魔王6名が円卓を囲み着席していた。
6人の魔王が一斉に目線をウェートにやる。
「えと・・・、俺の席はと・・・」
「こちらですよ、新入りの方・・・」
と、ウェートに空席を教える。
「ありがとう、あんたは・・・」
「私は、アルゼン・・・、アルゼン・キリオンです。」
自己紹介を聞きつつ、ウェートは着席をする。
左隣はデモン・ルーヴァンと右隣にはレナ・ヴァレットが着席していた。
「さて、これで魔王7名が揃いました。進行役は、このワタクシ『奇術師』アルゼン・キリオンが務めさせていただきます。
さて、今回の議題は皆様もお判りの通り、今来ました新魔王のことでございます。」
「あ、俺のことなの・・・?」
「では、自己紹介のほうを・・・」
アルゼンに声をかけられる。
ウェートは周囲を見渡し、自己紹介をする。
「俺は、亜人族の魔王、ウェート・クロノスだ。」
すると、魔王たちは呆れた者やクスクスと笑う者もいた。
そんな中、ずっと眉1つ動かさず無表情の者がいた。
【魔神王】 デモン・ルーヴァンである。
ウェートは魔王の中でもこいつがずば抜けてヤバイ奴だと悟った。
「こいつ・・・亜人族だとは驚きだぜ。大抵の魔王は上級魔物のハズなのだが・・・」
と呟く【邪帝竜】ゼノン・ヴェルド。
「しかも、低級魔物のくせに能力を三つも所持とか、今までに前例がないからね。ホントーに何者なのよこいつ。」
ウェートをじろじろと見て来る【幻幽夢】 リー・ラビス。
「だが本当に、こいつは魔王なのか? ただの亜人族としか思えんのだが・・・。」
淡々という【怒豪鬼】ウォーク・ガルド。
こうして、魔王の宴は開幕したのだった。
読者さんが気になる魔王はいましたでしょうか?
では、後編のほうも閲覧よろしくお願いします。