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なぜこうなった?

(一体なぜこんな事になったのか、、)

晋也は頭を抱えていた。

    ・

    ・

    ・

「さて、今日の夕飯はカツ丼にしようかな~」

現在の時間は8時17分、外は既に真っ暗である。

真っ暗な道を晋也は買い物袋の中身を見ながら歩いていた。

「う~ん、、卵焼きと肉炒めでもいいんだよなー。いや、やっぱカツ丼に

 し『やめて下さい!!』」

一人つぶやいていると女の子の声が聞こえた。

晋也は辺りを見渡すと、女の子が数人の男に囲まれていた。

「はなしてください!」

女の子は自分の腕を掴んでいる一人の男に言った。

「はっ! はなしてくださいだって~ハハッ」

腕を掴んでいる男が笑うと周りにいる男達も笑いだした。

「お兄さん達の事いい気持ちにしてくれたらいいよ。」

「なっなんてことを言うんですか!?」

女の子は、男達が自分にしようとしていることに気付き顔を青くする。

「てか、いまどき巫女の服を着ているって笑える。」

男が苦笑する。

「だよな。でも、俺はこっちのほうが萌えるわぁ~」

隣にいる男が笑いながら女の子の服を脱がそうとする。

「ツッ!!」

女の子が服に手をかけられる寸前に、

「あははは、はは」

笑っている声が聞こえた。

ばっ 男達が振り返ると一人の男が笑っていた。

「てか、いまどき強姦って笑える。」

ククッと男は本当に面白がっているんだろう、もう一度笑った。

「なんだてめーは!」

笑われた事が癇に障ったのだろう苛立ちを含んだ声で男は、笑いを抑えようとしている男に言った。

カシャッ

「ッ! なにしやがる。」

「何って写真に撮ってるんですけど。」

挑発するように言うと案の定、男はいかにも年下な男に挑発され顔を真っ赤にしていた。

すると、その隣にいた仲間の男が顔を真っ赤にしている男をなだめる。

「おいっガキ相手になに熱くなってるんだよ。」

すると、すぐに

「うける。オジサン達さぁ~強姦とか言うガキ以下の事している時点で終わってるんだけど。」と最後の方を語彙を強くして言うと男は睨んだ。

「ツッ」

睨まれた男達はその年に似合わない目つきと言葉に黙ってしまう。

そんなことを気にしないで男は続ける。

「今撮った写真、警察に見せようかな~。顔もバッチリ写ってるし。」

男達の顔が青ざめるのが分かる。

一人の男が

「おいっあんな写真、警察に見せられたら俺達やべーぞ。」と言うと一緒にいた男が「ならあの写真を無理やりでもいいから消すぞ!」と言って持っていた携帯用ナイフをニヤニヤと笑っている明らかに年下の男に向ける。

年下の男は、一瞬驚いた顔をしたがすぐに余裕の顔に戻った。

「にっ逃げて下さい!!」

今まで怖くて声が出せなかった女の子はナイフを向けられている自分を助けにきてくれた男に言った。

「俺は大丈夫だよ。」と男は女の子に優しく微笑んだ。

その余裕っぷりに遂に切れた男達が襲いかかる―

が、、、

ドカッバキッと相手がナイフを持っているにも気にせず、5分もかからずに男達を片付けた。

「大丈夫?怪我してない?」と男はホコリを払うように体を叩くと女の子に訊いた。

しばらく男を眺めていた女の子はハッとすると

「あ、ありがとうございました。」

とお礼を言った。

男は「どういたしまして。」と微笑んだ。

女の子は暫くすると、思い出したように

「あなた様のお名前を聞いてよろしいでしょうか。」

と男に訊いた。

「えっ。あぁ、えっと俺は晋也っていいます。」

(様?てか、敬語だから調子が崩れるな、、。)

「晋也、、晋也様ですか。」

女の子は少し悩むようにして言った。

「晋也様にお話したいことがあるのですが、よろしいでしょうか。」

真剣な顔をしている。

「あっはい。どうぞ。」

(えっなに急に真剣な顔をして、もしかして告白っ!!いや、会ってすぐ告白はないだろう。)

「晋也様。あなたに、、つッ」

顔が痛そうに歪んだ。

「怪我したのっ!?」

晋也が聞くと

「えぇ、でも少しひねったぐらいですから。」と細くて白い足首をさする。

「だめだよ!とりあえず手当しないと、、」

       ・

       ・ 

       ・ 

(そんな感じで家に連れてきたんだけど、そこからなぜ神様になる?

告白だと思った自分を今すぐ殴りたい!!

まぁ、ある意味ぶっ飛んだ告白なんだけどな、、、)

チラリと神楽を見るとワクワクした顔をして返事を待っている。

(う~ん。どうすっかな。てか、神様とか俺信じてないんだけど、、

 でも、あんなにワクワクした顔をされているし、神様とか信じてないけど

 余計な事言えないな。

 とりあえず、、、)

「神使だっけ?」

と晋也がきくと

「はい!!」と元気よく答えてきた。

「とりあえず、その神使って言うのを証明できる?」

「証明ですか?」と神楽は不思議そうに首をかしげた。

「うん。そう、一応ね急に神様と言われても信じられないからさ。」

晋也は、神楽が気を悪くしないように遠回しに言った。

神楽は、納得したのか立つと晋也の机に向かった。

「?」 

それを晋也が眺めているとキレイに整頓された机から鉛筆と紙を出すと晋也の前に持ってきた。

神楽は、紙になにかかきはじめた。

それを眺めていた晋也は少しずつ緊張していった。

(まさか、本当に何かやるのか?)

ゴクッと唾を飲むとその紙を食い入るように見る。

神楽が動く。

(ついに、何かやるっ!?)









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