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#8 出発

▼出発


 昨夜、水城が泣き止む迄待った叶は、その後『気』を操る特訓を受けた。それが夜半迄掛かった為、寝不足である。しかし、その特訓をやった当の本人の水城はピンピンとしていた。これが若さと云うモノかと叶は羨ましく思う。こんな時代も有ったはず。そう、自分にも。

 そんな事を思っていると、朔夜が、問いかけてきた。

「目の下に隈出来てますがどうしたのです?昨日は遅く迄起きてたようですが?」

 それに対し、いやなに……と、誤魔化して叶達一行は宮古空港迄来ていた。周りの独特な景色を楽しみながら。まるで旅行気分である。しかし、目的を持った今、歳若い水城が加わった一行は、まず那覇空港迄出なければならない。それは、これから先の重要な扉を開く一歩。

 叶は、踏み出す脚を噛み締めつつ自分を見失わないようにと誓った。

 そんな中、ほのぼのとした空気は、一行を包んでいた。

「それにしても、子連れの旅となると、まるで僕達は保父さんになりた気分ですね……」

 朔夜は、今の状況をのんびり語った。それに返す叶も、

「お前、子供嫌いやったか?」

 のんびりと質問に質問で答える。

「いえ?嫌いではありませんよ。ただ好かれる要素を持っておりませんから……」

 道中、そんな話をしながら歩く。

 そんな中、クスリと朔夜は笑った。その理由を訊こうと思い、

「何やねん。一体?不気味やな〜」

「いえ、何でも有りませんよ……那覇空港に到着したら分かるかも知れませんけど?」

 意味深な朔夜に、何度も理由を聞き返したが教えてくれない。ま、それでも良いかと叶はそれ以上突っ込むことは無かった。

 のんびりとした旅の始まりであった。が、それも宮古空港に到着してから徐々に変化して行くのであった。

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