プロローグ
初めての本格ホラー小説。グロテスクな表現を含む話があります。ご注意くだささい。
何年か前のこと、ある一人の少女がいた。その少女は学校で酷い、いじめを受けていた。元々容姿が少し太っていたため、そのことでも馬鹿にされていたし、酷い罵詈雑言も浴びせられていた。
『お前なんか、太って太って死ねばいい』
『お前なんか、海で溺れて死ねばいい』
ある時はもっと酷かった。髪を切られたのだ。ギザギザに。少女が助けを求めても、誰一人として、助けてくれない。教師も頼りにならない。
そんな中で、少女は自殺をした。辛い中で、誰にも相談できず……。少女の名を中沢千恵と言った。
その一部始終を一匹の犬が見ていた。少女の愛犬だった犬。少女はこの犬だけには学校のことを話していた。犬は返事は出来なかったが、充分にその話を理解していた。
そんなある日。少女が死んだのだ。犬には賢さが蓄えられていたので、少女がこの世界から消えたことが分かったのだ。
犬は自分を腹立たしく思った。自分が何か出来たら……。今までで初めて、自分の無能さを知った。何日も何日も嘆いた日が過ぎた後、犬はある能力を手に入れていた。
何と、人間になれるのだ。少女の家族たちには分からないところで、何度も何度もその能力を確かめた。その瞬間、犬はあることを悟った。
この能力は神様が少女の仇を同じ目に合わせろ……と言うことだと。仇は少女の話で大体見当がついていた。
そして犬は覚醒した。犬の目はギラギラとした真っ赤な目になっていた。その目はもう犬では無く、復讐に燃える鬼の目だった。
ここから、悪夢が始まる……。