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異世界食べ歩き日記〜チートでもぐもぐ旅 ~  作者: 犬沼わんわん
第1章はじまりはじまり
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詳しく説明してください。



ぼんやりとした意識の中で目を覚ました。

周りには何もない、ただ白い光に包まれた空間が広がっていた。



現実感がないその場所で突然。




「すまぬ。」




老人がテレビかネットで見たエクストリーム土下座姿で謝罪してくる。



「えっ??」




凛が素っ頓狂な声を発すると、うつ伏せの老人がまたくぐもった声で言葉を発する。




「大事な事なのでもう一度言う。すまぬ。」




状況が分からないまま謝られても許しようがないので老人に話を聞くしかない。



困惑しつつも話しかける。



「私……死んだんですか?あなたは?詳しく説明してください」



すると目の前の老人はのそのそと動いて正座する。

申し訳なさそうに顔をこちらに向けた。



白い眉毛に白く長いヒゲ。紛う事なき日本人が想像する神様の姿。



申し訳なさそうに眉尻を下げていなければの話だが。



「うむ。ワシは神様。詳しく説明しよう。君が助けた少年は後の世で現代の不治の病を完治させる薬を発明するために産まれてもらった。少子化が進む地球でその薬がなければ人類存続の危機に陥る。

その為に禁忌である神が人間界に直接的な影響を与える【神の不干渉のルール】を破って少年を誕生させたが、ルールを破ったが為に宇宙の均衡を脅かす異物を排除しようとする力が働いて少年は命の危険に晒されること事が多い。

その人類の希望である少年を君は救ってくれた。

だが、結果君は命を落とした。

産まれる予定ではなかった少年を助けることになった不測の事態での出来事。本来は君は死ぬ運命ではなかったんじゃ。だからまだ寿命は残っておる。

大人(神様)の事情に巻き込んでしまったゆえの。すまん。じゃ!!」




「すまん。ですむかー!!!!」




久しぶりに大きな声を出してしまった。

だがこの状態で大きな声を出さずに済む人間がいるだろうか?冷静に私の命と引き換えに後の世で沢山の人が助かるのですねと女神スマイルきめて微笑むとでも思ったか!



「それで?どうしてくれるんですか?生き返れるんですか?」



しょんぼり顔の神さまに捲し立てる。




「蘇りは神の不干渉のルールをまた破ることになるから無理なんじゃ。立て続けにルールを破れば宇宙の均衡が保てなくなって地球が滅ぶ。」



「だから別の案を聞いてくれんかの?」



そう言った神様の顔は少しウキウキしたものに変わっている。そしてこう言った。



「みんな大好き異世界転生じゃ!!」



話しはこうだ。



地球で蘇りはできないが、【神の不干渉のルール】をまだ破った事がない別の神様が管理する世界に転生させてもらえると。



その神様が管理する世界を救うかわりにその神様が不干渉のルールを破って私を転生させる。お馴染みの剣と魔法の世界だが、魔力の淀みで世界存続の危機に陥っており別の世界から呼び込んだ転生者が魔力を使う事で淀みを浄化できるとかwin-winななんとからしい。



「残った寿命分能力をサービスしてもらえるよう向こうの神様にお願いするからどうかそれで許してはもらえんかのう?お願い!!!」



と綺麗な土下座でお願いされてしまえば、これ以上ゴネても仕方がない。



サービス有の異世界転生か記憶をリセットで輪廻転生どちらを選ぶかと聞かれたら私は異世界転生を選ぶ。



「それじゃあ向こうの世界で幸せになれるよう祈っとるぞ〜達者でのぉ〜」



丸く収まって安心したのか間延びした神様の声を聞きながら周りが白い光に包まれていく。










「よく来てくれましたね。あなたの事を新たな世界が待っています。」



急に聞こえて驚き声のする方を見た。そこには、神々しい光をまとった美しい女神様がいた。優しさと温かさが伝わってくる。



こっちの神様はまともそうだと失礼な事を考えながら質問する。



「あのぉ。私はこちらの世界で何をすれば良いのでしょうか?」



「これからあなたが向かう世界は、魔法やモンスターが存在する場所です。お願いしたいのはその世界で魔法をつかって魔力を消費する事。その他はあなたの好きな事をして過ごしてもらって構いません。地球の神様があなたの残りの寿命をエネルギーに変換して送ってくれたので特別な知識や能力を授ける事ができますよ。なにか希望はありますか?」



凛は少し戸惑いながらも、新しい冒険への期待が心の中で広がっていくのを感じる。今までの平凡な日々とは異なり、自分の好きな料理を作り、もっと自由に生きられるかもしれないという思いが湧いてきた。



「できれば、美味しい物を食べたり料理しながらいろんな場所へ旅をして観光したりしてみたいです!どんな能力ををもらえますか??」



女神様はゆっくりと手を伸ばし、凛に向けて光を送る。その光は、凛の体を優しく包み込み、暖かさと力がみなぎるのを感じる。



「まず、あなたには『鑑定』の能力を与えます。この力で、物や生物の詳細な情報を知ることができ、素材の質や特性を見極めることができます。『全属性魔法』も授けましょう。これにより、あなた自身や仲間を守り癒す力を持ち安全に旅することができるでしょう。」



女神様はさらに続ける。



「より安全に旅するために『探索スキル』で、周囲の地形や物資、生物の位置を探知することができる力も与えます。このスキルは危険から身を守り食材や宝物を探し出すのに役立つでしょう。そして、旅の中で手に入れたものを無限に収納できる『アイテムボックス』。そして、『生成魔法』で、素材があれば調理だけでなく、道具や便利なアイテムを作り出すこともできます。」



凛はその言葉に胸が高鳴った。自分が元々好きだった料理を異世界でも続けられることに加え、魔法やスキルが手助けしてくれるというのは、想像以上の恵みだ。



「それから転生者に必須の言語変換能力と身体能力向上に加えて見た目もこちらの世界に合わせて年齢も若くしておきますね。それから、アイテムボックスに簡単な物資も入れておきましょう。」



「ありがとうございます!私、頑張ります!でも……その、どうして私にこんなに色々な力を?」



女神様は柔らかく笑いながら答える。「あなたは、地球で最後に人の命を助け徳を積みました。それに、楽しみながら料理する才能を持っています。その才能は、異世界の人々や生物にも喜ばれることでしょう。そして、あなた自身も新たな人生で多くの喜びを得ることになるはずです。」



凛はその言葉を聞きながら、静かに決意を固めた。これから向かう異世界では、自由に料理を楽しみながら、素晴らしい仲間や土地を見つけていく。そこには、どんな新しい冒険が待っているのだろうか――。



「それでは、凛。新たな旅の始まりです。どうか楽しんでくださいね。」



女神様の声が消え、次の瞬間、凛の視界が再びぼんやりと揺らめいた。気がつくと、彼女は異世界の大地に立っていた。



青い空、緑豊かな森、そして遠くに見える山々。



「ここが、私の新しい世界……」



凛は新たな冒険に心を躍らせながら、軽やかに一歩踏み出した。




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