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異世界食べ歩き日記〜チートでもぐもぐ旅 ~  作者: 犬沼わんわん
第1章はじまりはじまり
10/23

異世界定食。

10話までで主要人物がまだ全員出てきていません。ʕ•́ᴥ•̀ʔ

まだまだ出てこないかもしれませんʕ•̀ω•́ʔ



スライムは村の近くですぐに見つかった。のんきにぷよぷよと跳ねている。



『鑑定』



―――――――――――――――

**鑑定結果**

スライム

**特徴**:淡い青色の透明な丸い体。どこが目でどこが口かは分からない。体の中心にビー玉の様な核がある。

**特性**:有機物全般(食べ物や廃棄物など)を好んで取り込み素早く溶解する。危険を感じると、酸性の消化液を飛ばして逃走。通常は動きが遅く、餌を与えると夢中になる。森や草原、さらには村の近くの川辺や洞窟まで、ほぼどんな環境にも適応して生息している。「どこにでもいる存在」として、スライムはこの世界の生態系の一部となり、人々の生活に役立っている。

**弱点**:体の中心にある核を壊すとすぐに溶けて消えてしまう。

**価値**:トイレ清掃やゴミ処理などに利用可能。廃棄物や食べ物の残りなどを消化し、残留物をほとんど残さない。生産魔法で体のゲル状部分は特殊な素材に変換可能。

―――――――――――――――



「おーっと!?気になる文章発見!特殊な素材に変換可能?あとでゆっくり調べてみなくちゃ。」



クワックバニーの内臓を取り出し、そっと地面に置いた。スライムはその独特な匂いに敏感に反応し、ゆっくりと近づいてきた。



息を潜め、見守る。スライムが内臓に夢中になり、体全体で取り込む様子が目の前で繰り広げられる。その隙に、アイテムボックスから捕獲用の網を取り出し、素早くスライムを捕獲した。



ついでに、死告げの花園で食堂のトイレに飾られていた菊に似た花を見つけ、鑑定する。



―――――――――――――――

**鑑定結果**

セントリーナ

**分類**:装飾花

**特徴**:繊細な花びらが密集して丸い形をしており、非常に日持ちする花で、摘み取った後も長期間にわたって枯れることなく美しさを保つ。香りの持続力と見た目の美しさから、長期間飾ってもその魅力が損なわれない花として重宝されている。

**特性**:花の色によって異なる香りを持ち、非常に強い香りを放つことで知られている。オレンジ色は柑橘系、ピンク色はフローラル、白色は石鹸のような清潔な香り。空間を清潔で爽やかに保つために使わる。また、セントリーナの香りには空気を清浄する効果がありトイレに飾られていることが多い。

―――――――――――――――



「空気を清浄までしてくれるなんて、天然の芳香剤じゃない!見た目も綺麗だし、全部の色を摘んで帰りましょう!!」



まさにお花畑でお花を摘み、手にはスライムを捕獲したカゴを持って、今日手に入れた新しい食材で何を作ろうか考えながら村の人達に教えてもらった情報を頭の中で整理しつつ軽快な足取りで帰路を進んだ。



洞窟に戻ると、さっそく作業を始めた。一人暮らしとはいえ、プライバシーと快適さは重要だ。そこで、洞窟の奥の目立たない場所にトイレを作ることに決めた。



まず、生産魔法を使って手持ちの木材からしっかりとした扉を作る。ゆっくり落ち着ける空間を作ることにこだわりたい。さらに、換気を考慮し、外の空気が入るように小さな窓も設置した。新鮮な空気が通ることで、閉鎖された空間でも快適に過ごせるようになった。



先程摘んできたセントリーナを飾る。花の強い香りが漂い、洞窟内に心地よい雰囲気をもたらす。オレンジ色のセントリーナは柑橘系のフレッシュな香りを放ち、空間全体が清潔で爽やかに感じられる。



そこから深く掘った穴の底に、これからよろしくお願いしますと言いながらスライムを入れた。これで、汚物がたまる心配はない。スライムが下で消化してくれるので、いつも清潔に保たれる。



便器は土魔法を使って岩を利用して作った。ごつごつした岩の表面を滑らかに削り出し自然と一体化した頑丈なトイレが出来上がった。



そして、便座は生産魔法で木を使って作り、座り心地も改善した。自然素材を使い丁寧に仕上げられたトイレの完成だ。



快適なトイレが出来上がり、洞窟での生活はますます充実していく。『旅に出る気はあるのか』と聞かれたら、それはもちろんあります!でも今はまだ準備段階。お金と知識を蓄えてから出発したい。



「さてさて、何事も健康が大事!健康のためには食事が大事ですからね!!夕ご飯作っていきましょうか!」



今日もフローリーフのお出汁が大活躍しますよ!今日は私流の異世界定食を作るから、ご飯を炊きます!ご飯を炊きながらおかずの準備を進めましょう!



まず、1番大きなお鍋で出汁を取りつつ、多めにニンニクを刻んでおく。フライパンにヴァイオレットスティンガー油をひいたら、弱火でじっくりニンニクの香りを引き出すように炒める。香りが立ってきたら、リゼルさんのお店で買った薄切りの牛肉と、デスラッシュボアのバラ肉を薄切りにして一緒に炒める。



お肉の色が変わったら、一口大に切ったジャガイモ、ニンジン、タマネギを加える。野菜の表面が透明感を帯びてきたら、出汁を加えて、灰汁を取りながらじっくり煮込む。



煮込んでいる間に、残りの出汁でスープを作ります!今回は初めてクワックバニーのお肉を使ってみる。お肉を叩いて挽肉にしたら、刻んだタマネギ、卵、塩少々と一緒にしっかり捏ねる。



人差し指と親指を使って器用に丸く肉団子を作り、スープに入れる。肉団子に火が通ったら、塩と胡椒で味を整えて、スープの完成!!



次はサラダ!みじん切りにしたタマネギ少々に、ヴァイオレットスティンガー油とレモン汁、ハーブ塩を混ぜてドレッシングを作ったら、角切りにしたキュウリとトマトに和えて、シンプルなサラダの完成!!



最後に、じっくり煮込んでいたフライパンには、すりおりしたリンゴで自然の甘味を加えて塩と胡椒で味を整えたら牛肉と豚肉の塩肉じゃがが完成!!



ほかほかの白ご飯、塩肉じゃが、サラダ、そしてスープで異世界定食の完成!お肉を3種も使った贅沢な夕食ができあがった。出来立てをテーブルに並べる。



「さて、いただきます!!」



温かいうちに頬張らなければもったいない!まずはスープから!フローリーフの出汁が口に広がって野菜の優しい甘みをじわりと感じられる。野菜の柔らかな食感がスープの温かさと一緒に喉を通り、体の芯まで温めてくれる。そして、淡白でさっぱりとしたクワックバニーの肉団子をひと口かじると、ふんわりとした食感と共に、肉の広がる旨み野菜の旨みが一体となり、口の中で織りなすハーモニーは、まさに至福の一杯。



「ふぅ、ほっと落ち着く味だ…体に染み渡るね。でも落ち着いてる場合じゃないんだな!」



メイン料理に箸を伸ばす。ニンニクの香りがふわりと漂い、食欲を掻き立てる。まずは具材を口に運ぶ。煮込まれたニンジンは甘みを増し、ジャガイモはほろりと崩れるほどに柔らかい。タマネギはトロリとした食感で、全てが一体となって口の中で溶け合う。肉はじっくり煮込まれ、柔らかくなったそれぞれの肉から旨みが滲み出している。リンゴの自然な甘味が、肉と野菜に絶妙なコクを加え、塩と胡椒でシンプルに仕上げた味付けが素材の良さを際立たせる。牛肉の深い旨みと、デスラッシュボアの脂の甘みが口の中に広がり、塩肉じゃがの素朴ながら贅沢な味わいを噛みしめた。



ご飯を手に取る。肉じゃがを口に入れたらご飯を頬張る。肉と野菜の旨みが白米と一緒に口の中に広がり、たまらない幸福感が押し寄せる。ご飯のほのかな甘さと、塩肉じゃがの濃厚な味わいが見事に調和し、手が止まらない。



合間にサラダを口に運ぶ。シャキシャキとしたキュウリの食感と、瑞々しいトマトがドレッシングと絶妙に絡み合っている。爽やかなレモンの香りとさっぱりとした酸味がバランスよく効いていて、料理の合間に食べることで口の中がリフレッシュされる。ハーブ塩のほのかな香りが後味に残り、再び食欲が湧き上がる、理想的な箸休めだ。



夢中で食べ進めて気がつけばデザートも入らないほどお腹がいっぱいだ。



スープも肉じゃがもたくさん作った。残りはアイテムボックスに収納しておく。使った食器も『クリーン』で綺麗にしてから同じくアイテムボックスに片付ける。



魔法で後片付けがてきるのがとても楽で便利だ。食後のカモミールティーを飲みながら今日の出来事を振り返る。



それにしても、国や文化は違えど、この世界には地球に似ている部分が多いよね。野菜はほぼ知っている味と形だし、モンスターもどこか地球の動物をもじったような姿形か、スライムみたいに地球の人間が想像するそのまんまの形をしている。



もしかして、地球のあの調子のいい神様と、あんなに神々しくて優しくて美しい女神様が友達だったりするのかな?でも、私の容姿とか能力とか、ちょっとやりすぎちゃった感あるし意外と気が合うのかもね。



それにこの森だけど、村の人たちの反応を見る限り、相当危険みたいよね。帰り際にガルドさんから聞いた話では、この洞窟がある山は隣国との境にある山脈で、その名も【終焉の山脈】らしい。そして、あの花畑は【死告げの花園】っていうんだから、まるで物語の終盤でレベル上げをしっかり終えた後、ラスボスを倒しに行くような場所じゃない?



私は、てっきり女神様の計らいで、冒険の始まりにふさわしい手軽に過ごせる森に転生させてもらったと思ってたんだけど…どうやらそうじゃないみたい。



でも、逆に考えれば、この森のレベルが高いってことは、貴重な植物や珍しいモンスターの素材が手に入るチャンスでもあるよね?



そうすると、モンスターを避けてばかりじゃなくて、むしろ積極的に倒して素材を集めたほうが、旅の資金調達に苦労しなくて済むってことだね。



塩と胡椒を売ることも考えてたけど、それだと悪目立ちしそうで不安だったんだよね。でも、モンスター討伐は苦手なんだよなぁ…。



いくら魔法で倒せるとはいえ、生きてる動物みたいなものを殺すのは簡単に慣れるものじゃないでしょう?それに、身体能力が向上しているとはいえ、いきなりプロの狩人みたいに動けるわけでもないし…。



まぁ、グチグチ言ってても何も進まないよね!とりあえずやるだけやってみて、ダメだったらその時に悩めばいいか!



「よし!今日も良い日だった!寝よう!」











「うふふふ、残念でした!地球の神様はお友達じゃなくて、私のお師匠様です!」



創造神エルディアーナは、リンを眺めながら楽しそうに微笑む。



お師匠様の勧めで、地球の人間たちが想像するファンタジーな世界を創り上げたまでは良かったが、やはりバランスが難しくて、何度も知性ある生物が滅びかけてしまう。



人類が繁栄し、多くの信仰を集める地球の創造神であるお師匠様を尊敬し、目標としている。しかし、なかなか思うようにはいかないことが多い。



そんな時、お師匠様から異世界転生の提案があった。今まで【神の不干渉のルール】をギリギリ守りつつ、干渉しないように耐え忍んできたけど、今回はそのルールをしっかり破ることになる。



それって本当に大丈夫なのかと驚いていると、お師匠様は「だって、ワシもうルール破っちゃったもん!1回くらいなら平気平気!でも、1回破っちゃったらしばらくは小さな手出しもできなくなるよ?」なんて軽々しく言うんだから…。



でも、どうしても気になってしまったんです。世界の魔素の淀みの浄化をお願いしたいのはもちろんですが、地球から転生した人間が、私の創り上げた世界でどのように過ごすのか。



転生場所は、できるだけ困ることが少ないように、光属性持ちが優遇される国の、優しい人々が住む村の近くにしました。少し信仰が過剰で心配な国ではありますが…。ただ、リンに能力をサービスしすぎてしまったせいで、村人との最初のコンタクトは一筋縄ではいかなかったようです。さらに、あの森が終焉山脈の一部であることをすっかり忘れていました。はい、完全に私のミスです。



ですが、リンはめげることも、落ち込むことも、悩むことも少なく前向きに私の世界を楽しんでくれています。なんと嬉しいことでしょう。



お師匠様の世界の人間に少しでも良い印象を持ってもらいたくて、神々しく素敵な女神様に見えるように演じたおかげで、リンからの印象も上々のようです。



本日も無事に一日を終え、眠りについたリンを見守りながら、エルディアーナは再び微笑んだ。




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