教えてもらう
THE説明回である。
「うわああああ!やめろおおお!おぶっ、ちょ、やばいやばい、動けない!」
ログインしたはいいんだが、人が多すぎて動けない。コミケかってレベルだった。
数分使い、ようやく抜け出した俺はひとまず優と合流するためにメニューを開き、音声通話をオンにする。
『聞こえるか?』
『うおっ!ビックリしたー』
『今どこだ?とりあえずどっかで合流しようか』
『そうだな。じゃあ町の南門の方でいいか?』
『ああ、それでいいぞ』
その後南門に向かっていると
「あっ、いたいた!おーい!えっと…セリン!」
少し離れたところから声をかけられたようなので振り返ってみると優らしき人物がいた。
えっと、名前は…テシノ?どんな名前だよ。
「よ」
「いや、早く合流できてよかったなー」
「そうだな。まあ他の人も歩いてるし、俺たちも歩こう。通行の邪魔になる」
「そうだな、歩きながら話すか」
歩き始めてから、このゲームについての会話を始めた。
「とりあえず、セリンはこのゲームについてわからないこととかあるか?俺一応テスターだから結構答えられるぞ」
「わからないこと?じゃあ大体わかんないから教えてくれ」
「お前な…」
テシノが呆れているのがわかる。呆れながらも説明を始めてくれた。
「じゃあまず、基本的なゲームシステムについてだな。
まず、このゲームはレベルはあるが、職業に値するものはない。レベルが上がると、ボーナスポイントとスキルポイントが貰えるんだ。ボーナスポイントはステータスアップに。スキルポイントはスキルの入手とスキルレベルのアップに使える。ボーナスポイントはBP。スキルポイントはSPって略されてるな。武器は、結構種類があって、片手剣、両手剣、双剣、短剣、片手斧、両手斧、曲刀、刀、細剣、棍棒、短弓、長弓、杖、あとは銃なんかもあるな。
武器の二刀流はまあ一応できるが専用スキルがないと双剣以外は攻撃力が落ちるからあんましオススメはできないな。魔法の場合は、基本杖を装備してないとあまり火力が出ない。
次に、生産についてだな。これについては、それぞれ職業があって、鍛治、裁縫、木工、調合の4種類がある。生産職は一つしか就けない。
モンスターについては、基本普通のrpgと変わらないな。あとは、それぞれのエリアにエリアボスっていうのがいて、そいつを倒すと次のエリアに進める。ちなみに、この町からは4つのエリアに繋がっていて、初心者向けなのは北と南、中級者向けなのは西、上級者向けなのは東だ。
モンスターの素材は敵を倒すと自動でドロップする。あとは、一部特殊なモンスターがいて、そいつらはユニークモンスターって呼ばれていて、突然現れる。まあ運営の悪意とかなんとか言われてるけど、ユニークモンスターは倒すとそいつ限定の素材だったり装備だったりを落とすから、狙ってみるのもアリだな。とまあ、説明はこんな感じだが何か他に聞きたいことはあるか?」
「いや、特にないかな」
「あ、そうだ!一つ忘れてた。メニューから、公式が作った掲示板に入れるな。そこでは、情報交換だったり色々やってるから暇があったら覗いてみるといいぞ…と、着いたな。ここから先が南エリアだ」