観察厨
なんか気づいたらブクマ数がめちゃくちゃ上がってて驚きました…一体なにがあったのか…
ノートの質問を聞いて俺は、完全に思い出した。こいつがなんだったか。何故忘れていたのか、自分でもよくわからない。
しかし、何故よりにもよってこいつがここにいるのか考えたいところだが、それはさておきまずは質問に答えなければならない。
「で?どうなんですか?知ってるんですか?」
「いや〜、名前だけなら聞いたことありますけど…」
「あれ?本人じゃないんですか?」
「え!?」
「その反応は、図星ってことでいいんですか?」
「いやいやいや!違うっての!なんで俺がキチゲーマーだって思うんだよ!」
「素が出てますよ?『リンガ』さん?」
アホか俺は!なんで名前を変えたねん!何が俺の事を知ってる奴なんて少数だし知っていたとしても俺とは結び付けないだよ!バリバリ結びつけられとるやん!
思わず俺は無言になっていた。これ以上ボロを出すとマズイ。そう思っての行動だったのだが、逆効果だったようで。
「なんで黙るんですか?まるでこれ以上ボロを出したくないようじゃないですか?」
「いや、そういうわけじゃなくて」
「そういう事だと私は思いますよ?というかもう私の中では9割方あなたと一致してるんですよね。言動とか、仕草とか」
「これだから『観察厨』は嫌いなんだ!」
俺のこの発言は自分でも言っておきながらすぐにマズイと思った。この『観察厨』という単語は…
「ねえリンガさん?なんで私の二つ名を知ってるんですか?」
「そ、それは歩いてる時にテシノから聞いたんですよ!」
ノートが嬉しそうにニヤリと笑う。
「へえ…?テシノさん、テシノさんはどこで私の二つ名を聞いたんですか?」
「え、俺!?いや、それは『あのゲーム』ですけど…」
「じゃあテシノさんはいつ頃はじめたんですか?」
「えっと…1年前…ですかね」
さらにノートの笑みが深まる。
「へえ…じゃあこんなことは知ってますか?私の事を知ってるあのゲームのプレイヤーの数は僅かに3人しかいないんですよ?それもトップレベルのプレイヤー達です」
そう言って俺のことを見る。やばい。もう殆ど逃げ道がない。
「い、いやでも!俺がそのトッププレイヤーだった可能性も」
「ないですね。だってその人達って全員女性ですもん」
「ほらネカマの可能性も」
「あのゲームはネカマできません。そのことはあなたが一番ご存知なのでは?」
確かにそういう風にしたのは俺だ。自分の作ったゲームでそういう変なトラブル起こされても嫌だったからだ。しかしまさかこんな形で自分の正体を暴く材料にされるとは思わなかった。いやまあ半分忘れてたんだけども。
どうする?どうする!?こいつのことだ、どうせ完全に確証が取れたらあいつらにも教えるに決まってる!そしたらまた勝負を挑まれる日々が続くに決まってる!ああ嫌だ!どいつもこいつも強すぎるから戦うの楽しいけど何度もやってるとめんどくさくなるんだよ!
どうにかしてこの場から抜け出せないか。そう俺が考えていると、向こうから思わぬ提案がされた。
「わかりました!じゃあもしリンガさんが私とPvPして勝てたら今後はあなたの正体に関して追求しないことにしますよ」
「ほ、本当か?」
「私が約束破ったことありましたっけ?」
「まあたしかに破ってってあっぶね!また言葉引きずり出そうとしただろお前!」
「ちぇっ。流石に引っかかりませんか。まあとにかく私とPvPして勝てたらあなたに関して詮索するのはもうやめにしますよ」
「よし、わかった。じゃあその勝負受けてやる!」
この時の俺は、こいつに勝つということがどういうことか理解していなかったのだった…




