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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Gray

作者: よるの 星織

なんで、人間って死んじゃだめなのかな?

あ、自分でやっちゃうほうね。


いやだってさ。

普段はうっとおしいやらなんやら私の悪口言う人も、私が屋上から飛び降りようとしたら全力で止めにかかるでしょ?

手首切ったら心配するふりするでしょ?

はっきり言ってそのまま殺してほしいんですけど。


まあ手首切るのはいいよ。

死ぬためにしてるんじゃないしね。私は。


えっ、なんで死にたいのって?


うーん、理由はいっぱいあるよ。

でも主には、この2つかな。


誰でも、殺してしまいたいと思うコンプレックスってあるよね。

それが自分自身全部だったら?

だから死にたい。

痛いよ、とかそういう問題じゃないの。

自分を、こんな落ちこぼれを消し去ってしまいたい。

そう思うんだ。


しかもね。

そんなコンプレックスを隠しながら生きてくの、辛くない?

早く楽になりたいの。


誰も私のことを気にしないの。

私のことなんか、みんなどうでもいいと思ってる。

ひとつひとつの行動に、ずっと後悔するのはもう嫌なの。


でもさ。できるなら幸せに生きたかったよ。


もう、それは無理だから。

この灰色の世界では。




だからさ。



もういいかな。









『朝のニュースをお伝えします。

昨日午後5時頃、××高校で女子生徒1人が自殺した模様です。女子生徒の友人らは、かけがえのない命が失われたことに深い悲しみを見せ、もっと一緒に勉強したかった、遊びたかったなどと現場に花を手向けていました。』








ね。世の中って理不尽でしょ?


意味わかんない。


生きてる、意味なんてあるのかな?

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