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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第89話

     89

 その日も午後は冷え込んでいたのだが、夕方頃に自宅マンション近辺を散歩した。そして入浴し、夕食を取って、ゆっくりし続ける。午後九時前にはベッドに潜り込んだ。一晩休む。

 翌朝午前五時に起き出し、寝床を抜けてキッチンでコーヒーを一杯淹れた。飲んで目を覚ます。幾分疲れていたのだが、いったん起きたら一日が始まる。朝食を作った。味噌汁を用意し、ご飯と一緒に食べて、食後にヨーグルトを口にする。

 食事後、洗面所へ行き、歯を磨いて顔を洗った。髭を剃って書斎へ向かう。パソコンを立ち上げて、ネットに繋ぎ、軽く見た後、キーを叩き出す。原稿を作り始めた。淡々とではあるが、作業を進める。同じことをするのに慣れていた。まあ、幾分疲労は溜まるのだが……。

 ネット小説の原稿も書いていく。掲載されているサイトを見ているのだが、アクセス数はそこそこある。思う。これを本として世に出せたらなと。もちろん、俺にも出版の経験は多数あるのだが、売れないでここまで来ている。挽回できたら、と思っていた。世の中、作家など掃いて捨てるほどいるのが実情なのだけれど……。

 十二月は冷え込む。この季節は何かと嫌だ。暑い方がまだマシだと思う。寒いと縮こまるのだし、乾燥して体のあちこちに異変が出る。手足や肌などは荒れてカサカサになるから、夕方の入浴後、対策をしていた。

 マシーンに向かい、原稿を作っていくのは単純作業に近い。文章を作ることは、半ば事務的になっていた。別にあまり考えないのである。単に頭の中の情景を文章化していく。十年以上書いている俺にとって、文筆は単なる作業であり、そう深く思考せずにやるものだ。

 その日も昼まで執筆し、作業後、パソコンを閉じてゆっくりし始める。録っていたドラマを見ながら寛ぐ。テレビを見終わって読書した。自分の時間を大事にする。いろいろ考えていても、時はやっぱり金銭と等価だ。きちんと管理していた。無駄にしないように……。(以下次号)


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