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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第67話

     67

 その日も午後はテレビ鑑賞や読書などをして寛いだ。疲れていたのだし、夜は午後九時前に眠る。夜間眠ると、朝はだるくても起き出していた。本来なら、遅くまで眠っていたいのだが、朝はきちんと起きて一日の支度を整える。別に書き物をしていなくても、昼までグーグー寝ることはない。

 午前五時には目が覚め、起きてからキッチンへ向かう。コーヒーを一杯淹れて飲みながら、朝食を作った。確かに幾分疲れている。だが、一度起きると就寝時まで、仮眠を取る以外にベッドに横になることはない。

 食事を済ませてから、洗面所で洗面し、書斎でパソコンを立ち上げた。作りかけのドキュメントを開き、キーを叩いて加筆していく。連日、同じ作業が続いた。だが、辛さで気弱になることもない。何せ、俺自身、意志は強靭なのだから……。

 ネット小説はだいぶ進んでいる。先の分まで書き、メールで入稿していった。連載中の事件モノは新宿歌舞伎町がメイン舞台である。だいぶ伏線を張った。刑事と犯人、そして繁華街の昼夜の顔――、描くのはなかなか大変なのだが、パソコンに向かいながら、虚構を構築していく。

 歌舞伎町の資料などはネット上に膨大な数ある。それらを参照すれば、容易に執筆できた。キーを叩き、ワンシーンずつ作り込んでいく。一際骨の折れる作業だが、慣れるとそうでもない。

 ずっとマシーンを使って書いているから、手書きなど絶対にしない。下手すると、文字すら自筆しないことが多くなってきた。自然だろう。別に文字を書くことなど、自宅に届く宅配便の受領時のサインぐらいなのだし……。今時、手書き原稿などを書く作家は時代遅れだと思う。皆、ネットで入稿しているのだから……。

 昼前まで仕事し、作業が終わると、パソコンを閉じて昼食を作る。街も冷え込んできた。十一月も三分の一が終わるのだし……。(以下次号)


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