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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第64話

     64

 夜間はよく眠れている。だいぶ疲れが溜まっていたのだが、執筆は毎日欠かさずやっていた。いろいろと考えることが多く、仕事中も思いは巡る。

 日曜の朝も起き出し、コーヒーを一杯淹れて飲んだ。目を覚まし、朝食を作って取り、後片付けをする。そして洗面所へと入っていき、歯を磨いて顔を洗ってから髭を剃った。

 書斎に入り、パソコンを立ち上げる。キーを叩き、作りかけのドキュメントに加筆していった。腱鞘炎は相変わらずだ。掌や腕が痛い。だが、仕方ないことである。職業病なのだから……。それに冬の朝は何かと眠たい。毎日午前五時起きなのだが、二度寝したいと思うこともある。特に今日のように日曜などはそうだ。もちろん、通常通り執筆するのだが……。

 原稿は進む。ネット小説は書き続けていた。連載だから、書き継がないといけない。先行して入稿する。常に余裕を持って書いていた。職業作家は何かと忙しい。暇はないのだし、出版社と打ち合わせて、先の仕事の契約も交わしている。疲労が滲み出ていた。

 執筆が終われば、ゆっくりしている。余暇はテレビ鑑賞や読書などに充てていて、年中同じような日常が続く。繰り返す日々に少し飽きてきている節もあった。

 書斎の窓から外を見ると、街は動いていて、通りには人が大勢いる。眺めながら、軽く息をついた。日々流れる。変わらない感じで……。パソコンに向かい、原稿を打つ。面白くないこともあるのだが、人の一生など所詮そんなものの積み重ねだ。そう思っていて、別に気にも留めてなかった。

 その日も昼前まで原稿を綴り、それから食事を取って寛ぎ出す。昼寝もした。いくら寝ても眠り足りないぐらい、冬は睡眠が必要だ。そう思い、きつい時はベッドに潜り込んで、眠る時間を確保する。五時間仕事すれば、三十分から一時間ぐらいの休憩を取っていた。常に。(以下次号)


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