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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第46話

     46

 朝起きて食事を済ませ、一日の支度をし、原稿を綴る。確かに変化はない。だが、俺自身、充足していた。執筆中はひたすらパソコンのキーを叩く。まあ、作品が売れなくても十分食べていける。自分なりに作品を書き続けていて、別に変わったことはなかった。

 鬱の症状は頭を悩ます類のものだ。だが、きちんと薬を服用していた。遺伝性のもので辛い。毎日いろいろ感じ取る。メンタル面で参っていた。もちろん、疲れていても、原稿は所定の枚数書く。責任感は強いのだ。連載などで雑誌に穴を開けたりしたら、大問題である。そこはきちんと分かっていた。

 それにプロ作家はアマチュアやセミプロと違って、収入源が安定している。思うところがあっても、原稿は期日までに入稿し、編集者とのやり取りもメールなどを使って行う。編集者は絶えず俺たち作家の動向をチェックしているのだ。

 今城も、よくメールしてくる。<調子どうですか?>といった感じで。文面はきちんと全文読み、返信する。書けていると言えば、あっちも大抵納得する。それで俺の方も書く時は集中して書く。執筆中、暇はない。ずっと綴っていく。

 編集者は作家の原稿を読むのが主な仕事だ。一日中プロの書き手の作品を読むらしい。思う。俺の原稿だって、編集者という玄人の目から見れば、抜けてるところだってあるだろうと。それはそれで自然なことだ。気にし過ぎることなく。小説やエッセー、詩など人間が作るものだから、当然欠陥はある。当たり前といえば当たり前で、それを指摘するのが、あの人たちの仕事だ。互いに意見を出し合う。忌憚なく。

また俺のネット小説もサイトに掲載される。創作は絶えない道だ。いつもそう思っていた。原稿を打ちながら……。それに仕事が終われば、またゆっくりするのだし……。(以下次号)


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