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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第43話

     43

 秋めいていく。何かと落ち着かないのだし、毎日家にこもる生活が続いていた。メンタル面で晴れずに参っている。心が揺れていた。右往左往するように……。

 午後九時過ぎに眠り、午前五時前には目が覚める。生活は規則正しい。土曜も朝起きてから、コーヒーを一杯淹れ、飲む。そして朝食を作った。味噌汁は必ず飲むようにしている。味噌は病気予防にいい。健康志向だ。長時間の執筆に耐えるために、体をしっかり作る。

 食事後、洗面し、書斎でパソコンを立ち上げた。そしてキーを叩き、原稿を作っていく。毎日必ず書いていた。習慣になっているのだ。土日や祝祭日など、出版社が休みの日も執筆は欠かさない。大して金にならないのだし、単に真面目さと愚直さだけで、実人生的に不幸な俺にとって、文学や文芸は慰みみたいなものだ。昔から文人など、何かと不憫な人が多い。俺自身、その一人として、いろいろ思う。

 だが、逆に言えば、実社会でバリバリやっていても、不幸な人間は大勢いる。俺もそういった人間を若干名知っていた。苦悩で夫が自殺し、後に一人取り残される奥さんとか、お気の毒なのだが、それはそれで仕方ない。神の摂理とか、もしくは思し召しとしか言いようがないのだ。

 人間、自分の力じゃどうにもならない悩み事の一つや二つあるだろう。俺にもあった。誰にも打ち明けてないのだが、逃れようのないことが……。

 考えても仕方ない。そう思っても、ついつい考えてしまう。悩むところだった。確かに家にこもる生活は心を内向きにする。まあ、いろいろ感じるのだが、それでも進むしかない。そう思い、毎日生きていく。辛いことはあったのだが、考え方次第だと思って……。

 昼まできっちり原稿を書き、その後、昼食を取ってゆっくりし始める。何かと疲れていた。稀に体を休めることもある。仮眠とまでは行かないのだが、少し横になることもあった。俺もいろいろあるのだ。悩みや葛藤などが……。(以下次号)


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