第41話
41
一日の活動が終わり、眠る支度をすると、ベッドに潜り込む。秋冬は布団の中がいい。夜間は冷え込むから、なるだけ早めに寝る。午後九時過ぎには布団に入っていた。そして朝は午前五時に起きる。だるいのだが、一日が始まる時は気を入れていた。
コーヒーを一杯淹れて飲み、眠気を覚まして朝食を作る。取り終わってから、洗面所で洗面した。普段からマイペースだ。午前六時半には仕事を始める。ずっと変わらないライフスタイルだった。誰からも邪魔されないのだし……。
パソコンを立ち上げて、キーを叩き出す。原稿を作っていった。確かに年々気力は落ちていく。だが、同時に膨大な知識欲が湧いてくる。読書やテレビ鑑賞など、自分を豊かにすることに優先して取り組みたい。そう思い、日々活動していた。
全ての出版社の反応がいいとは言えない。こっちが原稿を送っても、つれないこともある。編集者でも東部出版の今城が一番の好反応だった。ちゃんと一字一句欠かさずに読んでくれる。もちろん、俺も必死で書いていたのだけれど……。
午前中はゆっくりする間がない。キーを叩き続ける。いろいろあった。考えることも。徐々に成長していく。書き手として、それに一人の人間としても。焦らず進んでいく。人生長い。俺にはそういったことが身に沁みて分かっていた。
ネット小説の原稿も書き進めている。その日も三回分十二枚を執筆し、メールで入稿した。本職の作家はいろいろ辛い。特に売れる書き手は大変だろう。雁字搦めに縛り付けられ、書かされるからだ。俺のように部数が出ない人間は、まだいい方なのだが……。
日中でも冷える。長袖のシャツを着て、冬用の厚手のジーンズを穿いていた。昼過ぎから、ゆっくりし始める。きつさを感じることも多々あったのだが……。(以下次号)




