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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第25話

     25

 体がきつい時は、午後十時前に休むこともあった。書き物は疲れるのである。机に着き、パソコンに向かうと、腕や肩、腰が痛くなるのだ、なるだけ楽な姿勢にしていた。作業中は一定の緊張感がある。それは避けられない。

 火曜も午前五時に起きて、ベッドを出、キッチンへと向かう。コーヒーを一杯淹れて飲んだ後、朝食を作って食べた。朝は一日の始まりなのだが、だるい。キッチンで食器を洗い、後片付けを済ませてから、洗面所へと向かう。洗面を終えて、書斎へ入った。そしてパソコンを立ち上げ、キーを叩き出す。

 原稿を書きながら、思う。俺の生活もマンネリだなと。だが、マンネリでいいのだ。実際、マンネリになるまで一つのことを積み上げてきたのだから……。キーを叩き、原稿を作っていく。作家業はやっていて、退屈なことが多い。日常において、計り知れないぐらいの倦怠感がある。

 昼まで所定の原稿を書き、仕事が終わってパソコンを閉じる。ネット小説の原稿も先の分を執筆し、メールで入稿した。読者が多いので、上手く事が運べば、書籍化もある。確かに新人賞を獲ってデビューしているのだが、ここまで花開かずに来た。だが、努力はウソを付かない。実際、頑張ってきたからだ。絶えずずっと。

 作家の売れない時代は、実に悲惨である。人気の書き手にもそういった過去話はたくさんあり、俺も例外なくそうだ。別にいい。俺自身、偏差値の高い大学の学部・学科を出たわけじゃないのだし、何かと日の当たらない時代が長かった。今から少しだけそれを取り戻せるかも、と思えば……。

 仕事が終わってから、ゆっくりし始めた。録っていたテレビ番組を見ながら寛ぐ。いろいろと考えることはあるのだが……。(以下次号)

 


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