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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
208/245

第208話

     208

 散歩から自宅マンションに帰り着き、入浴してゆっくりする。夕食を済ませて、午後九時に眠るまで、テレビを見たり、読書したりした。九時には眠りに就く。夜間目が覚めたのだが、トイレに行き、また眠る。そして午前五時には起き出した。

 キッチンでカフェオレを一杯淹れて飲み、朝食を作る。食べてから、後片付けと洗面をし、書斎に入った。パソコンを立ち上げて、メールボックスを見ると、担当編集者から、<ご入稿ありがとうございます。早速拝読させていただきます>とメールで一言あった。編集者は今、原稿を読んでいるから、やり取りはまだ始まらない。

 ネット小説の先の分を書き進めた。仕事は続く。新刊は売り出す際、出版社が主に宣伝する。特にSNSなど、手はいくらでもあった。俺の作品の載った広告がシェアされればされるほど、商品は人目に付く。時代がすっかり変わった。一般の書店で本を買うんじゃなくて、ネット通販などで購買する人が増えている。

 ネット小説の原稿を書きながら、合間にコーヒーを淹れて飲む。春は暖かく、眠気が差してしまう。キーを叩き、原稿を作っていく。暇なく作業を続けた。自宅マンションの近くは桜の花が咲いていて、雨が降ったりすると、一気に散ってしまう。別に花見などはしないのだが、桜は日本の春を象徴するもので、いいと思っている。

 ずっとこもる仕事で、海などにも十年以上行ってない。海は想像力を書き立てる道具なのだが、行く時間と費用がない。もちろん、ネットの動画サイトなどで夏の海を見ることはあるのだが、実物を見る機会には恵まれてない。まあ、それでも俺の小説にも夏の海は出てくる。想像の産物として。

 昼前にネット小説の原稿を三回分きっちり書き、入稿した後、パソコンを閉じた。そして昼食を取り、休憩して散歩に出かける。外は曇りだった。傘を持って歩く。辺りに春の暖かさを感じ取りながら……。(以下次号)  


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