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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
197/245

第197話

     197

 曇り空の下を散歩し、帰ってきて、入浴と夕食を済ませる。そして午後九時前まで読書し、九時にはベッドに潜り込んで眠った。疲れていて、すぐに寝付く。夜間目が覚めたのだが、トイレに行って二度寝し、午前五時には起き出した。

 キッチンでカフェオレを一杯淹れて飲み、朝食を作る。食べてから洗面し、書斎に入った。パソコンを立ち上げて、キーを叩き始める。新刊の原稿を書き進めた。変わらない一日が始まる。こもることに慣れているから、気にしてない。

 原稿は出来ていく。新刊は発売日も決まっていて、入稿したらすぐに編集者とのやり取りが始まる。暇はない。感じることはいろいろあった。だが、気に留めないつもりでいる。人間同じことを考え続けていたら、疲れてしまう。気持ちの切り替えをするのだ。どうしても内向きになってしまうのだけれど……。

 合間に椅子から立ち、キッチンでコーヒーを淹れて飲む。地域社会とは縁がなく、何のかかわりもないので、孤立していた。だが、このマンション自体、朝早くに出て、夜寝に帰ってくる人たちばかりなのだし、別にいいと思う。そもそも付き合いも何もない。互いに普段何をしているのかすら、知らない者同士だ。俺ぐらいまでの年代の人間で、最近そういった人が多くなってきた。他人と一切関わらないという。

 ドライな人間関係に慣れてしまっている。それに所詮そんなものだろう。俺だって話すのは苦手なのだし、そういった機会もない。原稿を書いたり、本を読んだりするばかりだ。時間はそれでも過ぎていく。無意味なことをしない。妙な人付き合いは意味がないと割り切っていて……。

 昼前には仕事を終えて、キッチンで昼食を作り、取った。そしてまた散歩に出かける。街を歩く。日差しは差してなかったのだし、曇りなので傘を持って歩き続ける。マンション近辺をずっと……。(以下次号)


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