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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第176話

     176

 午後三時には散歩から帰ってきて、自宅マンションの浴室でシャワーを浴びる。夕食を取り、ゆっくり過ごした後、午後九時前にはベッドで眠る。眠りに就いて、真夜中に一度目が覚めたのだが、トイレに行ってまた眠った。午前五時には寝床を出て起き出す。キッチンに入り、冷たい牛乳でアイスカフェオレを一杯淹れた。もう季節的にホットミルクじゃなくてもいいのだ。飲みながら、朝食を作った。

 食事を取り、皿などを洗って後片付けをし、書斎に入る。パソコンを立ち上げて、メールのチェックなどをした後、キーを叩き始めた。日曜でも仕事する。多少疲れていても、マシーンの前にいれば背筋が伸びて執筆できた。

 相当先の原稿まで入稿しているので、余裕がある。常にマイペースだ。仕事は進んでいる。別に焦ることもない。春の街は暖かく、過ごしやすい。まだコタツ布団は付けたままだったが、いずれ取り外してもいいだろう。

 作家業を始めて長いから、いろいろあっても、原稿を挙げていた。読者からの反応もわずかにあったのだが、無名のプロ作家にメールなどをくれる人間は早々いない。返事は基本的にしてなかった。俺自身、作家として人気を取ることはまずないからだ。新人賞経由でデビューしていても、俺の書いた小説が世の中に広く行き渡ることはない。初版さえ、全部は売り切れないのだから……。

 昼前にその日の分の原稿を書き終えて、パソコンを閉じ、ゆっくりし始める。余計なことに時間を使いたくないから、ネットはあまり見ない。人気作家なら、ネット上で何か言われて気にするのだろうが、俺など無名の輩だから、ほとんど何もなかった。それに時間は有限なのだから、大事にする。昼食後、また散歩に出るつもりでいた。ゆっくりと。(以下次号)

 



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