表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本を書く仕事  作者: 竹仲法順
175/245

第175話

     175 

 外を散歩してきた後、午後三時前には自宅マンションに帰り着き、シャワーを浴びた。そして早めの夕食を取り、ゆっくりし始める。疲れていて、午後九時にはベッドに潜り込んだ。すぐに眠りに就き、真夜中に一度目が覚めて、午前五時には寝床を出る。

 キッチンでカフェオレを一杯淹れた。飲みながら、朝食を作る。食べながら、いろいろと考えていたのだが、一日の計画をざっと立てただけで、別に大したことでもない。食事後、洗面し、書斎でパソコンを立ち上げた。新着メールをチェックし、キーを叩いて原稿を作っていく。

 いつものように、淡々と書いていった。特に気に掛けることもない。書き掛けの連載原稿に加筆していく。連日街は晴れていて、春の陽気で暖かい。執筆中は眠気が差すことはなかったのだが、疲労の類はある。時折コーヒーを淹れて飲みながら、意識を原稿へと向けた。

 日常は変わらない。変わらない方がいいのだ。下手に周りが騒ぐと、プライバシーが喪失される。今ぐらいの量の仕事が来れば、十分食えるのだし、少ない金から貯蓄すら出来ていた。それでいいのである。作家はデリケートな生き物だ。変に逆立てないよう、編集者も気を遣ってくれる。

 ネット小説も他の連載も、単行本の原稿の執筆も進む。やるべき仕事はやっていた。責任があるから、尚更大事だ。特に連載は絶対に穴など開けられない。そう思い、気を引き締めて書いていた。

 その日も昼前には仕事が終わり、昼食を挟んで午後から散歩に出る。春の街を歩く。ゆっくりと。ペットボトルに入れて持ってきていた水は、時間と共に生温くなる。辺り一帯の気温が上がっている証拠だった。花粉も飛ぶのだし、アレルギーの俺には何かと辛かったのだが……。(以下次号)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ