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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第164話

     164

 雨降りの中、散歩に出て、帰宅してからシャワーを浴びる。食事を取り、少しだけ寛いだ後、午後九時にはベッドに潜り込んだ。そして眠る。すぐに寝付き、翌朝午前五時には目が覚めて起き出した。キッチンでカフェオレを一杯淹れて飲みながら、朝食の準備をする。何かしら疲れは取れてなかった。だが、今日も仕事がある。いつも通りに。

 午前六時半過ぎには書斎に入った。パソコンを立ち上げて、キーを叩き始める。原稿は思った以上に進んだ。何かがあっても執筆を続ける。いずれ書くことを止めるにしても、それは遠い先の話だ。俺自身、極めて楽観論者なのである。先のことがあっても、特に気には掛けない。

 小説を書くのは大変な仕事だったが、十年以上同じことを続けていれば、慣れる。ネットに繋がったパソコンさえあれば出来ることだ。昔から、文章を書くことは得意だった。特に訓練してなくても、言葉はスラスラ出てくる。

 ずっと寡作で来ているのだし、これからもそうだろう。仕事が回ってきても、断る分の方が増える。別にいい。俺にも自由に創作に充てられる時間はあまりないのだし……。キーを叩き、所定の原稿のみを作り続けていく。

 外は晴れていた。春の陽気だ。仕事が終わったら、データを保存し、パソコンを閉じて散歩に行くつもりでいた。食事はもちろん、体調にも十分気を付ける。抗うつ剤など、処方されている薬はきちんと服用して……。思う。作家の俺には囚われより、自由が似合っていると。窮屈な状況は何かと苦手なのだし……。(以下次号)


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