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本を書く仕事  作者: 竹仲法順
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第162話

     162

 その日も散歩した後、自宅マンションに帰り着き、夕食と入浴を早めに済ませる。そして午後九時前には眠った。夜中目が覚めてもトイレに立ち、また寝る。午前五時には起き出し、キッチンへと入っていく。ホットミルクにインスタントコーヒーと砂糖を足し、カフェオレを一杯淹れて飲む。

 日曜も通常通り執筆するつもりでいて、朝食後、洗面を済ませてから書斎に入った。パソコンを起動させて向かう。疲れはあったのだが、キーを叩き、原稿を作っていく。別に変わらない。毎日変化なく過ごしていた。

 ネット掲示板などで俺の噂が流れていることは知っている。あの作家、まだいたんだと。俺もSNSなどで自分の活動報告などはしている。だが、掲示板などには、まるで関心がない。創作活動を脅かすことになりかねないからだ。個人情報などを安易に漏らされて。

 原稿を書きながらも、合間にゆっくりするつもりでいた。頑張り過ぎなのかもしれない。元々責任感は強い方なのだが、体はタフじゃないのだ。原稿は先の分までたくさん書いているのだし、少しペースを緩めてもいいだろう。

 作品をろくに自筆しないような、腐った書き手も世の中いるものだ。俺にはゴーストライターなどいない。一字一句、全部自分で書いている。ある意味、プロでも売れている書き手は悪質なことをする輩が多い。代筆など作家のすることじゃないのだ。俺自身、執筆には心血を注ぐ。そう需要もないのだが……。 

 昼前になり、作っていたデータを保存してパソコンを閉じた。そして昼食を作り、取る。食事は必ず作っていた。弁当や総菜などを買うことはない。食生活は健康的だ。料理も味などを濃くせず、適度にしている。その日も昼食後、午後一時過ぎから散歩に出かけた。外は暖かい。それに二月もいつの間にか、数えるほどになっている。本当に早い。あっという間に時が過ぎ去っていく。意識しないうちに……。(以下次号)


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