第143話
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午後の時間を過ごし、夕方になると、食事を取った。そして入浴し、体を温めて、午後九時前にはベッドに潜り込む。一晩眠り、また朝が来た。午前五時には起き出して、キッチンでカフェオレを淹れ、飲む。朝食を済ませてから、洗面し、午前六時半前にはパソコンに向かう。日曜だが、通常通り仕事だ。
キーを叩き、原稿を作っていく。疲れていても、やることはやる。俺も意志は固い。それに執筆と読書、それにテレビを見ることぐらいしか、選択肢がない。だから、朝から自ずと小説の原稿を書くのだ。
確かに毎日淡々と流れていく。何かと疲れていた。同じことの繰り返しで。だが、それでも原稿を作り続ける。一つのリズムとして回っているのだった。
他作家とも、最近は電話やメールなどあまりしない。別にこれと言って交流がない。元気にやってるんだろう、とぐらいしか思ってなかった。特にたくさん書籍が出る書き手は、取り巻きや宣伝などが多いので分かる。そういった連中は頻繁に東京や大阪など、首都圏で活動しているようだ。ツイッターなどで足跡がはっきりしている。ああいった風にはなれない、と思いながら……。
自由な時間が多いので、エッセーなどを書き溜めることがあった。いつか出版してやるぞ、と思っていて……。そういった野心ならあるのだ。毎日パソコンのキーを叩きながら……。
正午前に一日の仕事が終わり、マシーンを閉じてゆっくりし始める。キッチンで食事を作って取りながら、和む。また休息時間だ。自由業だから、集中してやれば、一日に四時間とちょっとぐらいの作業時間で業務が片付く。まあ、仕事のこと以外にも、いろいろ感じることはあるのだが……。(以下次号)




