夜毎
夜毎
浮かびあがる
意識も思いも動いて
いないのに
ひとりでに動く
あなたとの時
本当はうそなのでしょう
もう降参します
出てきてください
あら、気づいちゃった?
なんて、あっけらかんと
笑いながら
あなたが出てくるのを待っています
叶うはずもない願いを繰り返す
あなたとの時が
止まった瞬間の
音のない亀裂を感じた
息苦しさに声を上げてしまう
沖から遠く離れてしまったような
あきらめが
ふわりと私を救い上げてくれる
あきらめも必要、が口癖だった
あなたが夜毎浮かび上がる