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「おつかれさまですー」




そう言いながら、既に練習場に集まっている二人の元へ移動した。




「アークさんおつかれー」


「おつかれさまですー!」


「いよいよですねー」


「いやー本当、なんか緊張する!」


「私もです~…」


「え、まりんさんでも緊張とかするんですか?」


「え、するする! 普通にする!」


「歌とかも歌ってるんでてっきり場慣れしてるもんだと…」


「いやー、流石にあれとゲームの大会は違うでしょーーー。しかも、ミスると他の人に迷惑がかかるっていうのが…!」


「そうですよねー…あー…失敗したらどうしよう…」


「まぁ大丈夫ですよー! やれることはやりましたし楽しむ感じで!」


「そだね! ってかアークさん緊張してないの?」


「なんか逆に昨日の方が緊張してたかもしれません…」


「なんでよ(笑)」




そんな雑談をしていると、ノートPCで開いていた大会運営側の動画配信が始まった。




「お、始まりましたね」


「おーーオープニング気合入ってるねー」




3人でそれぞれオープニングを見ながら感想を話していた。




大会は、参加者で配信する人は3分遅延の配信ということになっており、いつもみたいにコメント欄と話しながらということができない。


従って必然的にチームメンバーと話すことになるのだが、マリンスノーの箱舟は結構雑談が多いチームだったので、沈黙の時間が生まれず、いい雰囲気を保てた。




実況:「さーーーーいよいよ始まりました!」


解説:「はじまりましたねー!」


実況:「これまで練習試合もやってきて、いよいよ第1回大会のチャンピオンが今日決まります!」


解説:「いやー本当楽しみです! どんな感じになるんでしょう!」


実況:「えーそれではまず、本大会のルールについてご説明します…」




そんな実況放送を聞きながら、俺達は3分遅延でそれぞれ配信を開始した。




実況:「ちなみに注目のチームはどちらになりますか?」


解説:「やはりプロ選手のLuuさん率いるチームでしょうか! 練習でも恐らく勝率が一番高かったと思います!」


実況:「やはりプロ選手は強いですもんねー」


解説:「他にはロイドさんのチームなんかも、結構面白いかもしれませんねー」


実況:「男性バーチャル配信者界の大物ですねー! OPEXもソロでダイヤ1までいったことのある実力者ですね!」


解説:「あとはオープンベータから、ずっとOPEXの配信を続けてるまりんさんなんかもどうなるか」


実況:「いやー、本当どのチームも見どころがあって、楽しみですねー!」


解説:「はい、本当いい大会になると思います!」


実況:「はい! それではいよいよ大会の第1試合が始まります!」





「あ、まりんさん紹介されてますねー」


「いやー、ハードル上げないで欲しいーーー」


「がんばりましょう!」


「あ、招待コード来たからディスボにおくるねー」




とまりんさんが言うと、ディスボに招待コードが張り付けられたので、各自OPEXで入力し、大会専用のロビーへ入った。




そして全チームの準備が完了すると、




実況:「えーそれでは準備が整ったようですので…第1試合目、開始です!!!!!」




そう実況されると、キャラピック画面に移動した。




俺達は、練習でも配信でも1度も見せたことがないキルムーブ構成だ。


遅延配信しているのでコメントは来ないが、正直一気にドキドキしてきた。




「キルムーブでいきますよ」


「「了解」」




そう二人が返事すると、キャラピックが終了し、降下画面へと切り替わった。




実況:「さー一体どんな感じになるのでしょうか!」


解説:「そうですね。まずは各チーム練習の時に決めたランドマークに向かうでしょう」


実況:「ランドマークとは?」


解説:「ランドマークというのはですね…」




と実況解説が続いている。




「二人ともいつものところに降りてもらって、円を見たら集合場所伝えますね」


「おっけー。よーしやるぞー!」


「私も頑張ります! あと、楽しみましょう!」


「そだね!」




そう言うと各自決まった場所へと降下していった。


俺も決まった場所に降下して、アイテムを拾いながら、安地(安全地帯)をみて伝えた。




「拾ったらゆきはさんのところ集合でお願いします」


「おっけーどこ行くの?」


「大体のチームのランドマークは分かっているので、安地的に左に行きましょう」


「りょうかーい! あ、ヘビーおってるよ」


「あ、そしたらさっき私のところにライトあったので交換しましょう!」


「おっけー、そしたら持ってくね!」


「俺も光弾にショットガンなんで結構武器運よかったですねー」


「じゃあいきますよ。ついてきてください」


「「りょーかい!」」




俺達は、ゆきはさんのところに集合し、アイテムを交換しいよいよ行動を開始した。




実況:「さー各チームマップに散っていきましたが、この後どうなると予想されますか?」


解説:「そうですね、恐らく各チーム初戦なので「練習通り、平常心で」という感じで来るのではないでしょうか」


実況:「なるほどなるほど、そうすると大きく動き出すのは中盤以降ですかね?」


解説:「恐らくそうなると思います」


実況:「さて画面は切り替わってLuuだ! あーっと、まさかのLuu既に紫アーマー!」


解説:「このチームはLuuさんに優先的に物資を集めてますねー」


実況:「恐らく最大火力のLuuを最大限活かす作戦でしょぅ…おおおおっと!!!!! ここで今大会初のキルログが流れた!!! えーーーっと戦ってるのは…」


解説:「リオンさんのチームと…柊まりんさん率いるマリンスノーの箱舟ですね」


実況:「さー画面はリオン! あーーーーーーーっと、リオンダウン!!!!」


解説:「あれ、マリンスノーの箱舟、練習とキャラピック変わってますね…」


実況:「あああああっとここでリオンチーム全員倒されたー! 大会初ファイトはマリンスノーの箱舟に軍配が上がりました!」


解説:「えーーっと、日向さんライフになってますね…。ライフピック珍しいですね…」


実況:「さー今大会初のファイトは、マリンスノーの箱舟が制し、アイテムをあさっている!」




万全の体制で待ち構えられたら、勝てない。


俺達は手早くアイテムを回収して、次へ移動した。

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