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相当語弊がある

9月に入り学校が始まり数日過ぎたころ、昼休みの時間に雪菜さんから連絡がきた。




『こんにちはー、アークさん4万人おめでとうございます!』

『ありがとうございます! ゆきはさんはもうすぐ25万人ですねー』

『はい!』

『どうかされましたか?』

『ちょっと相談がありまして…』

『どうしたんですか?』

『今日の夜どこかディスボで話せる時間ありますかー?』

『夜中じゃなければ俺は何時でも大丈夫ですよ』

『じゃあ21時頃にお願いします!』

『了解しました』

『よろしくお願いします(スタンプ)』




特に暗い感じでもなかったし、どうしたんだろう?


一応プラチナの道は終了したし、なんかOPEXで課題でも出てきたのかな。


そんなことを思いながら、家に帰り、ソロ配信を行い、21時前には終了しディスボを起動し日向ゆきはさんとのチャンネルに入った。


しばらく待っていると、日向ゆきはが入ってきた。




「アークさんこんばんわー!」


「こんばんわー」


「夜にすいません!」


「全然大丈夫ですよ! それでどうしたんですか?」


「あ、えっとですね、アークさん今度あるOPEXの大会ってご存じですか?」


「知ってますよー! 結構バーチャルの方とかも出られるみたいで盛り上がりそうですよね」




そうなのだ。


9月の末に、プロゲーミングチームが主催して、OPEXの第1回大会を開催すると先週あたりに発表があった。


個人の過去最高到達ランクに応じてポイントが割り振られており、3人の合計ポイントが規定ポイントを超えない形でチームを組み出場することになる。


一般人からの参加者は受け付けておらず、動画配信者もしくは動画投稿者で登録者数が3万人を超えている人が条件となっている。


先だって、大物の動画投稿者やバーチャル配信者の出場が告知されており、結構ネットでも注目を集めている大会である。




「そうなんですよー。それでですね、ありがたいことに私も今回誘っていただきまして…」


「おーーー! それは良かったじゃないですかー! 頑張ってください!」


「は…はい! 緊張しますけど…」


「そうでしょうねー。俺も大会とかは出たことないんでわかりませんが…。誰と出るんですか? ってか聞いていいんですかね?」


「あ、えっと、柊まりんさんです」


「これはまた…大物ですね…」


「私の転生告知で一緒にOPEXやろう!ってコメントくれたのを覚えてくれてたみたいで、折角の機会だしと…」


「よかったじゃないですかー! しかも柊さん確かダイヤ帯でしたよね?」


「そうなんですよー、柊さんうまいんです…」


「胸を借りるつもりで頑張りましょう!」


「あ、はい、気にしないでとはもらっています!」


「いい方でよかったですねー!」


「はい! それでですね、後1名なんですけどアークさんどうですか?」


「へ?」


「いや、後1名アークさんどうかなとまりんさんと話してたんです…」


「えええ? 俺ですか? なぜゆえに?!」


「いや、まりんさん大会側からの招待枠なんですが、事務所側から配信者を分散させたいから大物だけで組まないで欲しいって言われてるみたいで…」


「な…なるほど…確かに事務所としては、どのチーム見てもホロサンジがいるぐらいの方がよさそうですね…」


「更にまりんさんと私のポイントを足して、あまりポイントを考えると、プロの人は無理なんですけどデスト帯までの人が範囲に入りまして…」


「なるほど…勝ちに行くならデスト帯の人連れてこないとですね……」


「それでそれなら最近ホロサンジの非公式育成枠をやってるアークさんでいいんじゃないかとまりんさんが言ってて…」


「いやいや…流石に俺をデスト帯と言ってしまうと、相当語弊があるレベルだと思うんですけど…1回タッチしただけですよ?」




と話していると、ディスボにもう一人入ってきた。

柊まりんさんだ。




「遅くなっちゃってごめんねー! アークさん初めまして! 柊まりんです!」


「は…初めまして…!」


「あ、育成枠の他の配信者みたいに普通に接してくれて大丈夫だからー!」


「いやいや…さすがに…」


「ま、そんなわけで一緒に出ようよ大会!」


「いやいやいやいや、俺をデスト帯と言ってしまうのは、語弊がありますって! 勝ちに行くなら本当…」


「えーそうなの? でもゆきはちゃん的にはアークさんがよさげでしょ?」


「そうですねー、やっぱり慣れてますしー」


「とゆきはちゃんも言ってるしー。うちもしがらみなくて結構いいなとは思ってるんだよねー」


「な…なるほど……でもほら、spikeさんとか毎シーズンデスト帯の人とかも紹介できますよ?」


「んーまぁそりゃ知り合いあたりだしたら、うちもほとんどの人繋がりそうだけどさー、なんか慣れるところから始めるのもったいなくない?」


「ま…まぁ確かに…俺個人としてはOPEXの大会って出てみたい気持ちもあるのでありがたいと言えばありがたいんですけど、俺でデスト帯のポイントを使うっていうのが果たしていいのかと…」


「アークさん本気でランク回せば多分毎シーズンデスト帯ですよ!」




とゆきはさんが言うので




「んー…じゃあご一緒させていただいてもよろしいですかね…?」


「おっけー! じゃあ運営に参加者伝えとくねー!」


「ありがとうございます! アークさんもよろしくね!」


「あ、はい、お二人ともよろしくお願いします…」


「おーーーし! 勝ちに行くぞーーー!」


「おー!!! ほらアークさんも!」


「お…おー…!」


「んじゃ、まずは3人での顔合わせ配信が必要だから、いつがいい?」




それから顔合わせ配信の予定を決めて、ディスボードを抜けた。



OPEXの大会かちょっと楽しみだな。


プロじゃないから縁がないと思ってたけど、こんな形で出られるのは正直ラッキーだ。

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