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【中里雪菜視点】え? アークさん?

アークさんをホロサンジに誘いたいと太田さんから相談されたときは、確かにそうだよね~と思った。



私の「教えてアーク先生!」のシリーズ配信の@1枠は、昔と同じような感じで、ホロサンジの他の配信者の方々で埋まった。今では育成枠なんて呼ばれてる。


ただ、以前と違い、皆さん有名な方々ばかりなので、アークさんの登録者もその分伸びる。



OPEXは人気コンテンツだけど、皆うまいわけじゃないから、皆配信できるわけじゃない。

 

会社としても、推していきたいが、配信者個人のプレイレベルだけはどうにもならない。


そんな時に、何のしがらみもない個人で教えるのもうまいアークさん。


そりゃ、そのまま事務所に入って欲しいってなるよねぇ。



 

そして、太田さんがアークさんと話したが、アークさんはやはり断った。


私は、やっぱりね~と思いつつも、なんだか少しだけ嬉しかった。


あんまり人に言えるようなことじゃないけど、アークさんにとって私だけが特別みたいな感じがあって…


 


アークさんから提案された通り、私はランク配信を再開した。


すると、確かにアークさんの言われた通り、伸び悩んでたランクで結構いい順位が取れるようになってきた。もちろんすぐ死ぬときもあるけど…


そして8月に入り、私はついにその時を迎えた。




まだ、試合中だが既に順位は最低でも3位。




「これ、プラチナいけたんじゃない?」




『多分大丈夫』

『いやー長かったねー』

『最後まで頑張って!』




そして、他のマッチしたメンバーの方にも恵まれ、その試合優勝することできた。




「えー最高なんだけど! 優勝してランクアップとか!」


「スクショ撮ろーっと!」




そうして試合画面がロビー画面に戻り、プラチナへのランクアップが表示された。




「やったー! 皆さんありがとー! ソロでプラチナランク達成しました!」




『うおおおおお』

『おめーーーー』

『キタキター』




そう、コメントが流れ、投げ銭がなげられた。




「ありがとうー! 最後にまとめて読みますね! 本当転生前から頑張ったかいがあったー、皆さんここまで支えてくれてありがとうございます! これからもよろしくお願いします!」




こうして、私はソロでプラチナランクへ到達した。


あげは時代と比べると、登録者数も全く違うから参考にもならないけど、その日の投げ銭は70万円を超えた。




そうして、ソロプラチナを達成した翌日は、今度はメインクラフトでまったり建築配信を行い配信を終わった。


配信を終えて、飲み物でも取りに行こうかなと思ったところで部屋がノックされた。




「お姉ちゃんちょっといいー?」


「んーどうしたのー?」




そう言うと、彩春が部屋に入ってきて、




「ちょっと相談なんだけどさー、一緒に海行かない?」


「んー配信あるしなー」


「まーそう言わずさ! お姉ちゃん配信ばっかりで、高校生らしいことほとんどしてないじゃーん!」


「ま…まぁ確かにそうなんだけどさ…」


「だからさー一緒に海行こうよ」


「んーー…」


「なんと! アークさんも来るよ?」


「え? アークさん?」


「そう!」


「どういうこと??」


「なんかね、詳細は私も知らないから今度教えてもらうんだけどさ、今アークさんの家に東の菅谷がいるらしい」


「ええ?!?! なんで菅谷さん????」


「詳細は私も聞かないとわからないんだけど、なんでもアークさんと菅谷さん幼馴染らしい」


「へーー?」


「んで、まぁなんでアークさんの家にいるのかは聞いてないから不明なんだけど、その菅谷さんがアークさんに貸しがあるらしく、その貸しの代償として海に行こうと」


「な…なるほど……」


「んで、菅谷さんの友達って派手めな人が多いから流石にアークさんきつそう。だけど、菅谷さんは大人数の方が楽しいという」


「う…うん……」


「その結果、アークさんが茜のお兄ちゃんに相談する。茜のお兄ちゃんが、アークさんがギリ大丈夫な範囲を考えた結果、茜を誘う。茜が面白そうだと私を誘う。そしてそれならと私はお姉ちゃんを誘う。イマココ!」


「え…あ、そうなんだね」


「どう? なんか茜の家の知り合いの人が、海辺の別荘を貸してくれるらしく、可能なら1泊2日でって!」


「ええ? それお父さんとお母さんが普通にダメじゃない?」


「それがなんと! 茜のお父さんも来てくれるらしく、うちの親は既に許可済みです!」


「ええーーー」


「お姉ちゃんも行こうよ~~」


「んーー…」


「アークさんと菅谷さん今同じ家に住んでるんだってー。年頃の男女が同じ家なんだってー…」


「そ…そうだね……」


「菅谷さん確かに美人だけど、お姉ちゃんなら絶対に負けないと思うけどなぁー、でもその場にいないとなるとなぁ…?」


「う……」


「海だしねぇ? 水着も着るだろうしねぇ? 夜ごはんとかも一緒なんだろうし―??」


「…う…事務所の人に聞いてみる…」


「やったー! よろしく!」




そう言うと、彩春は「水着どうしようかな~」とか言いながら携帯を見だした。


私は、とりあえず太田さんに連絡しなきゃ。




『お疲れ様です。一つご相談があるのですが、よろしいでしょうか?』

『はいはーい! どうしたの?』

『実は夏休みに、友達と1泊2日で海に行こうと誘われてまして…』

『おー青春だねー。男?』

『男子もいますが妹とか女子の方が多いみたいです』

『あらかじめ配信予定を調整すれば1泊2日ぐらいは大丈夫ですよー』

『そうですか! ありがとうございます!』

『あ、でも間違っても自分がわかってしまうような内容をSNSに投稿しないでくださいね?』

『あ、それはもちろんです!』

『あと、変なことしちゃだめですよ? これは年上の同じ女性として!』

『あ、はい! 妹もいますし、一緒に来てくれるご両親の方もいらっしゃるみたいなので』

『そうですか、わかりました! では配信が空く日がわかったら教えてくださいね!』

『了解しました!』

『しかし海か~いいね~。しかも雪菜さんめっちゃ可愛いし、その男子は喜ぶだろうね~』




とりあえず、太田さんに返事をしつつ、OKは出たので、私のベットでゴロゴロしながらスマホを見てる彩春に伝えた。




「いろはー、1泊2日ぐらいだったらオッケーだって!」


「お! んじゃ茜に伝えよっと」


「配信の調整しないとだから、直近だと難しいけど…」


「りょうかーい!」




そう言うと彩春はスマホを打ち出した。


確かに高校生っぽいことこれまであまりしてこなかったけど、配信で充実してたから特に不満もなかったけど…

 

なんでアークさん菅谷さんと一緒に暮らしてるんだろう…付き合ってるのかな……


アークさんに聞こうかな。でも、別に私はアークさんの何ってわけでもないけどさ…アークさんから幼馴染の話なんて聞いたこともなかったのに……




『あかねー、私とお姉ちゃん参加で!』

『まじ』

『まじまじ』

『うちの兄貴に釘さしまくらないとな…』

『西の中里東の菅谷が大集合!』

『普通に考えたらやばいメンバー』

『みんなにめっちゃうらやましがられそう』

『いや、まじで』

『てか、水着どうする?』

『新調する』

『やっぱそうだよね』

『茜のお兄ちゃんとアークさんはどうでもいいけど、お姉ちゃんや菅谷さんと写真を撮るであろうと考えると、新調以外に選択肢がない』

『確かに』

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