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会社名

「説明したじゃないですかーーーーー! 幼馴染でりのあちゃんは今こいつの家で暮らしてるんですって!」


「ああ、君が! そうかそうかー! 君も結構イケメンだね?」


「あーもう! ほら、話し終わったら帰ってください! 後は俺が聞いとくんで!」


「えーー、りのあちゃんともう少しお話ししたいー!」


「それはまたの機会で! 今日俺この後小平さんと打合せなんで!」


「しょうがないなぁー。りのあちゃん是非よろしくね! 何か不都合あったら調整するから何でも教えてねー!」


「あ、はい、ありがとうございます!」




そう言うと、凜香さんは部屋を出ていった。




「と、とりあえず、この件は家に帰ってからまた説明するでいい?」




と俺が莉乃愛に話しかけると、




「うん、りょ! でもわたし正直どこでもいいんだけど??」


「まぁでも、りのあがやりたいこととか考えてることにマッチしてるところがいいと思うからさ…」


「うーん…まぁそうなのかな?」




と、「?」を浮かべてる。


多分考えてることがそんなにないんだろう……。




「まぁすぐ決める必要もないけど、うちはりのあちゃん獲得のために柔軟に対応するから、大体マッチすると思うよー」




と直人の親父さんが話しかけてきた。




「そ、そうかもしれませんね……」


「じゃあ?!」


「と、とりあえず、りのあにもちゃんと自分のことなので考えてもらわなくちゃなので……」


「んー確かにね!」


「なんで少しお時間ください……」


「わかったよー!」




そうして、親父さんとの話が終わると直人が話しかけてきた。




「なーなー、新しい会社の名前なにがいいと思う?」


「まだ決まってないの?」


「そうなんだよー」




と俺が直人と話すと、莉乃愛が、




「え?!?! あっくん会社やるの????」


「あ、いやいや、俺じゃなくて直人が社長になって、子会社作るの」


「やばいじゃん直人、金持ちじゃん」


「社長イコールお金持ちではないんだけどね…今はそれの準備と大学で、すこっしも遊べないの!」




と、机にうなだれながら言った。




「へぇ、あ、それ? さっき言ってたやつ」



莉乃愛は俺に向かって聞いてきたので、




「そう」


「何やるの?」


「動画配信者の事務所だね」


「雪菜みたいな?」


「まぁそういうのもあるかもね…」


「へぇー! 直人頑張ってね!!」




と、うなだれる直人に向かって莉乃愛は言った。




「もうここまできたら、出来る限りは頑張るけどよ~。会社名ーーーーーー」




と直人が言うので、




「Vゲージでいいんじゃない?」


「Vゲージ?」


「動画って外国だとVideoでしょ? Video + エンゲージでVゲージ」


「なるほど…エンゲージのエンは切り離せるものじゃないんだけど……ありだな!」


「いいじゃんVゲージなんかかっこいい!」


「親父! Vゲージにするわ!」


「あぁ、わかった…。うちの親が作った会社名がついに文字られたな。なんだか感慨深い」




と、親父さんが感動したような演技をして天井を見上げた。




「よっしゃ! さんきゅー! たまには役に立つな!」


「たまにはって…」


「しっかし、新規立上げだっていうのに、いきなりそれなりの人数になりそうな上に、1日目からトップギア必須と言う状況で全く人手が足りん!」


「そ、そうなんだ…」


「お前手伝え!」


「無理」


「なんでだよ」


「嫌だから」


「はぁぁぁぁ?! お前ってやつはーーーーーーー!」




と直人が俺の方に移動してきてヘッドロックすると、横に座ってる莉乃愛が閃いたかのように手をたたいた。




「あああああああああ! 直人! 人手が足りないなら華蓮雇ってよ! そしたらわたしこの事務所はいる!」




と言った。


しばしの沈黙の後、




「り、りのあちゃん! 華蓮ちゃんって海に一緒に来てた子だよね?! 全然いいよ! 明るいしりのあちゃんとの仲も長いし!」


「ま、まて親父! 今人手が足りないのは俺のところで親父のところじゃない!」


「まぁそこら辺はなんかうまいことやればいいだろ」


「まじかよーーー、また考えること増えたんだけどぉぉぉ!」


「よかったじゃないか」


「ま、まぁ華蓮ちゃんなら俺も知っててやりやすいし、太田さんとかとも相性良さそうだけど…」


「だろ? だから細かいところはこれから詰めるとして、りのあちゃんそれでどうかな??」


「おっけー!」




と莉乃愛が指でオッケーサインをしながら言った。


いい機会だから、ちゃんと説明して自分のことだからと真剣に先々を考えてもらうつもりだったのに…。


勢いと思い付きで、突っ切ってしまった……。




「そうと決まったら、りんか呼んでこないとー!」




そう言うと親父さんが会議室を出ていった。




そうして、戻ってきた凜香さんが詳細の希望を莉乃愛から聞き、後日一回書類にまとめて送ってもらうことになった。


莉乃愛は、華蓮さんと一緒にいれることが嬉しいのか、終始ニコニコ笑顔だった。


詳細の部分ほとんど俺と直人がやったしね……。




打合せが終わり、今日は直人に食事をご馳走することになっており、この後華蓮さんも合流する。


直人は小平さんと打合せがあるということで、俺と莉乃愛は2人会議室で直人が終わるのを待っている。


すると莉乃愛が、



「華蓮驚くだろうなー!」


「よかったの? 事務所決めちゃって」


「それは大丈夫! 華蓮も雇ってくれるって言ってたし!」


「華蓮さん来てくれるの?」


「100来る! この前泊りに来てた時もマネージャーやりたいのにーって言ってたもん!」


「そうなんだね…」




直人の事務所にりのあが所属して、華蓮さんはその子会社で働いて、もしかしたら雪菜さんも来るかもしれない。


そうなると、高校は別々で進路も別々だったのに、結局大集合だな…。

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― 新着の感想 ―
[一言] あれ? 新会社が直人のハーレムになった(笑)
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