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わからないのでない

そして4月の終わりごろに雪菜さん、もとい日向ゆきはも配信活動の休止を発表し、同じタイミングで他にも3人が配信活動休止の発表を行った。


これで、一連のホロサンジの騒動によって配信活動を休止したバーチャル配信者は合計11名。


もうここまで来ると、単純に大丈夫そうなので復帰しまーすぐらいの軽い感じでは済まなそうだ。


会社からもなんらかしらの発表がないと視聴者さんも納得しないだろう。


そんなことを思いつつ、今日は莉乃愛を直人の会社の人に紹介する日なので、外着に着替えて部屋にいると、部屋のドアを開けておいたので、そのまま莉乃愛が部屋に入ってきた。




「さーあっくん、行こうぞー!!」




と言う莉乃愛は、首周りに白色の襟のある7分袖でストンとした黒色のミニスカートのワンピース姿で、最近見慣れたとはいえ、やっぱり莉乃愛の本気私服は目のやり場に困る。




「どお? いつもの感じより清楚じゃなーい??」




と、くるくる回る。




「り、りのあ、ちょ、ちょっと止まって…」


「んー?」




とくるくる回るのをやめて、肩越しにこっちを見た。




「す、スカートがめくれるから…」




と俺が言うと、




「なぁにーーーー?(ニヤニヤ)」


「いや、見えちゃうよ…」


「見たい?(ニヤニヤ)」


「いえ……」


「ふふふ! ま、遅れちゃうし行こう!」




そう言うと、莉乃愛は玄関に向かったので、俺もあとを着いていった。



今日の打ち合わせの場所は、エンゲージの事務所だ。


前回小平さんの時に来ているので、慣れた感じで中に入り、ウェイティングスペースで直人に電話して、しばらくすると中から直人が出てきた。




「りのあちゃーーん!! 会うのは久しぶりだねーーー」


「おーっす! 直人元気だった?」


「1ミリも!!」


「え? どしたの?」




と莉乃愛が言うと、直人が俺の方を見て、




「お前…りのあちゃんに俺の状況説明してないのかよ……」


「あ、うん、別に必要ないかと思って」


「お前…いつかなんかで返してもらうからなーーー!」


「え? え? どゆこと???」




と頭の上に「?」が出ている莉乃愛を引き連れて会議室に入った。




「連れてくるからちょっと待っててー」


「わかった」


「え? あっくんどういうこと?」


「あぁ、直人のことは後で説明するよ。直人が説明してほしそうだったから…」


「あ、うん、それならおけ!」



直人は会議室を出ていき、しばらくすると親父さんと、随分と綺麗なおばさん? お姉さん? と直人が3人で部屋に入ってきた。


3人は俺達の向かいの席に座ると、




「あーえっと、この人がうちの所属タレントのマネジメントを仕切ってる、八代凜香さん。まぁおれのおばさんで、親父の妹。独身」


「こんにちは~。りんかって呼ばれてるから、りんかさんとかで大丈夫よー! あと、独身は余計よ!」




と言い、直人のわき腹をゴスっと殴った。




「あ、菅谷莉乃愛です! よろしくお願いしまーす!」


「りのあちゃん久しぶりだねー」


「お久しぶりでーす!」




そうか直人の親父さんは、海に行った時に会ってるか。




「ほーんと、直人の言うとおりだねーー! あ、wiwi見たよ!」




と凜香さんが持っていた雑誌をだした。




「あ、この前のやつですね! ありがとうございます!」


「これでまだアルバイト感覚だったっていうから驚きだよ…」


「実際アルバイトみたいなものだったんで!」


「wiwi過去のも見たんだけどさ、今回のもう一つ前からかな? なんか違う感じの雰囲気のカットが追加されたのは、wiwiの編集さんのオーダー?」


「あ、それは、わたしが高校の文化祭で清楚系になった時のを実演したら、いれたい! って言われたんで、そのモードで撮った感じですね! こんな感じですかねー」




そういうと、莉乃愛はその場に立ち上がり、




首をかしげながら、はにかみ笑顔で、サイドの髪の毛を持ち上げながら、




「ちょ…ちょっと、はずかしいんですけど……」




と言うと、その場はシーンとなった。


暫くの沈黙の後に、




「い、今すぐ契約しましょう!!!!!!!!!!!!」




と、凜香さんが身を乗り出した。


流石の莉乃愛もびっくりしたのか、おおっと後ろにのけぞり驚いている。




「こんな雰囲気絶対そうそう出せない! 絶対いける! いいわよね?!?!?」




と、凜香さんが言うと、直人の親父さんが、




「お、お、おう、むしろ俺も来て欲しいと思ってたからあれなんだが、お、お前がそんなに前のめりになるのは珍しいな…」


「はぁ!? 今の見てなかったの? だから兄さんはダメなのよ!」


「ま、まぁ、でもとりあえずりのあちゃんの希望も聞かないと」


「そ、そうね! りのあちゃん、何か希望とかあるかしら?」




と、凜香さんが聞いたが、莉乃愛はポカンとしている。


すると直人が、




「りのあちゃんは芸能事務所に所属したことないから、希望も何もわからないから、うちの一般的な契約内容を一旦話してみるといいかと…」


「あー、そうか! 事務所移籍かと思うぐらい美人だから、先走っちゃったわ! うちはねー…」




と、その後凜香さんが契約条件を説明した。


主には俺が聞いてる感じなんだけど…。




「まぁざっと大きなところで言うとこんな感じかな? 何か質問ある?」




と凜香さんが言うと、莉乃愛は、




「わからないので、ないです!」




と、ドヤっと言い放ち、俺と直人はそうだよねぇ…とうなだれた。




「い、いったんお話は、ぼ、僕の方で理解しましたので……り、りのあには時間かけて……せ、説明しますから、少しお時間ください……」




とボソボソ俺が言うと、




「いいわよーってか彼氏くん??」




と凜香さんが聞いてきた。


これまでも何度も彼氏に間違えられてきたけど、いつも疑問に思う。


莉乃愛に俺が釣り合うわけないだろ………

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