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お母様とカリーナは領地へ1ヶ月ほど遊びに行っていた。
ほとんどの貴族は15~18歳の間学園へ通う。
主には勉学や社交を学ぶ場です。
がしかしなにやら行きたくないと言い出したらしく。
気晴らしにということで1ヶ月ほど領地に行っていた。
私も在学中ではあるがほぼほぼ授業も終わり。
成績も悪くない為学校へ出向くことはあまりありません。
カリーナはよく行きたくない、やりたくないということがあるようです。
感情の浮き沈みが激しく嫌と言い出しても理由がわからないから解決のしょうもない。
見た目はそっくりなのにお母様には似ていないような気がしてならないほどです。
そして彼女は私を少し…いやだいぶ嫌いなようです。
お兄様には懐いているようですが…だからといって何があるわけでもありませんがね。
学園で何かあったかと問うことをしたこともありましたが私には話したくないようで何も聞けませんでした。
まだ学園に私がいられる間になにか出来ればと思いましたが…。
学園と言えど一応社交の場ですので何かあれば一大事。と思うのですが私の助けは拒否されてしまいましたので放置することに致しました。
コンコンッ─
「はい」
「ユフィーリア様 奥様方到着なさいました。」
「えぇ、今行きます。」
思ったより早かったわね。
帰りたくないのと愚図らなかったのね。
鏡で全身をチェックし
部屋を出てさささっと階段を降りていく。
階段を降り終わった時扉が開く。
「お帰りなさいませ。」
執事が頭を下げるのに合わせ
皆下げていく。
「ただいま帰りました」
「お帰りなさいませお母様、カリーナ」
「ユフィーリア」
「私だけで申し訳ありません。お父様とお兄様はお仕事ですわ。」
「いいえ、出迎えありがとう。」
「お姉様の出迎えなんていらないっ」
「カリーナ!」
あらまぁ、ご機嫌ななめね。
カリーナの顔を見て微笑んでおく。
いつもの事過ぎてもう慣れてしまいました。
微笑んだ私を見てカリーナはぷいっと自室へ行ってしまいました。
「ユフィーリアごめんなさいね。」
「いいえ、大丈夫ですわ。」
いつもの事だ。
いつもだいたいカリーナが私につっかかり
それをお母様が止め
代わりにお母様が私に謝り私は大丈夫ですと言う。
本当にいつも通りすぎる。
いつもすぎて慣れもする。
「ユフィーリア、婚約おめでとう。」
「は?はい、ありがとうございます」
あらまぁ、危ない。
疑問系で終わってしまうところでしたわ。
「……」
「どうしました?お母様?」
「…いいえ…なんでもないわ。」
「そうですか?」
「昨夜はシャルド公爵家の夜会だったのでしょう?お元気でしたか?」
「はい、叔母様も参加していましてお二人共元気そうでしたわ。」
「お二人ともここで長話は…お部屋の方へ移動願います。」
「えぇ、紅茶の用意を」
「承りました。」
お母様と私は家族で集まることが多い応接室へ移動する。