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「ユフィーリア様ようこそおいでくださいました。

奥様がお待ちしております。こちらへどうぞ。」


「ありがとう、ロン」


本日はお約束していたお茶会の日でございます。

彼はロン。

シャルド公爵家の執事もう長いこと務めていて

随分私も良くしてもらっている。


「奥様、ユフィーリア様お着きでございます。失礼致します。」


「えぇ、どうぞ」


ロンは扉を開け中へ促してくれる。


「ありがとう」


「いえ」



「エレナ様お招きありがとうございます。」


「いらっしゃい、ユフィ」



「ユフィ!よく来たね!」


「おっ叔父様…何故ここに出仕しなくてよいのですか?」


「これから行くところだよ、ユフィが来ると言うので待ってたんだ。」


「お父様は早く出られましたが…大丈夫なのですか?」


「んー…どうだろう?それにしてもユフィ冷たい…ねぇ、エミリー?」


「ふふ、あなたが構いすぎなのですよ」


「2人でお茶会なんて私は仲間外れじゃないか?」


「そんなこと言ってないで早く行ってらしてください…。今頃お父様たちも困っていますわ。」


「ユフィの言う通りよ?ロンも困ってるわ。ふふ」


「叔父さんと夫に対して2人とも冷たいなぁ…」


「今日は2人の秘密のお茶会なのよ!旦那様はお仕事頑張ってきてくださいね?」


エレナ様とロンに促され渋々と言った感じで叔父様は出仕していきます。

ずっとブツブツ何か言ってらっしゃいましたが…。



叔父様はやっぱり少し変わってると思うのよね。

お仕事はできると評判なのだし支障はないのでしょうけれど…

昔から可愛がられていたしずっと親交はあるし嬉しいけれど傍から見れば歪だわ。


「ごめんなさいね。ユフィのこと好きでたまらないのよ?」


「いえ、嬉しいことですし有難いです。」


「あと私も大好きよ?」


エレナ様はにこりと微笑む。

この微笑みは皆イチコロだわ。


「ありがとうございます。」



それでもやはり歪なものは歪で

叔父様はその態度を公の場でも隠そうともしないし

夫人のエレナ様も止めることも無く同乗し微笑む。


嬉しい思いと歪に感じていることもある。

普通は止めるべきであろう。

姪であっても18の女で

勿論尊敬はしていても異性としてみるようなことは互いにないと本人達はわかっていても世間はそうでは無い。

そんなことやり手の叔父様や社交界に出てきたエレナ様何しろシャルド公爵家夫妻ならば言わずとも分かるはずなのに


疑問は考えれば考えるほど大きくなるけれど

私はその答えを聞かない。


「ところでどうなの?」


「…どうなの?と聞かれましても…」


「うーん…ロフレイン侯爵様が嫌…ではないのよね?」


「…そう…ですね?」


「…なぜ疑問形なの?」


「えっと…正直に申しますと…… 」



私の頭の中はこんがらがっていた。


「……わかりません。」


申すと言ってもわからないことを正直に申すとは


わからない。しか言えない。


エレナ様は瞬きを繰り返していた。





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