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学校一のオタクは死神でした。  作者: 肆季紙
Malevolent Memory
27/120

第27話 アラクネと同じ

*第27話 アラクネと同じ*


* * *


新の過去を知った日から一週間が過ぎた…

新は完全に体の傷も癒え、魔力も徐々に回復していったのだが、まだ目を覚まさないらしい…

獣神も出現していないらしいが…

新の魔法 "all life"が使えないため、どこに現れるかわからないそうだ…

「ハァ〜…」

『『『『『『………………………。』』』』』』

『神藤が欠席しているからチャンスだと思って声かけようと試みたが…』

『あの調子じゃなぁ〜…』

『声かけづらいよなぁ〜…』

『隊長‼︎今が攻め時では‼︎』

『誰が隊長だ⁉︎まぁ良いけど何がよ?』

『西園寺 百合華の件です‼︎』

『あぁ〜…そういえばそうだったわねぇ〜…』

『隊長?どうかなされましたか?』

『いや…なんかあの調子だったらやる気が失せるなと…』

『何を言っているんです隊長‼︎今こそ好機です‼︎今攻めねばいつ攻める⁇‼︎』

『……明日っしょ…』

『………そこは"今でしょ‼︎"って言ってくださいよ…』


* * *


放課後…

新の家に寄っていった…

「新….」

ベットの上で眠り続ける新の手を握る…

「………。」

そして、布団の膨らみ…

「…いつまでこの中にいるのよ⁉︎」

「……あれからずっとです…」

「そうなの?……ん?誰?」

「私ですよアラクネです」

「わっ⁉︎⁉︎」

目の前に逆さまのアラクネのアラクネの顔が現れた

「い、いつの間に居たの?」

「私は死神様の見張り役ですから、西園寺様が来られる前からずっとこの部屋にいました。」

「そ、そうなの?」

「はい、ずっと天井にくっついていました。」

「へ、へ〜〜……」

天井にくっついていたのか…

「「………。」」

なんか、ものすごく気まずい空気なんですが…

そこで丁度、扉が開いた。

「あれ?お嬢さんじゃないか?いらっしゃい。」

「あ、おじゃましてます。」

入ってきたのは新のお父さん…ええっと…ゼウスさん?と弟の希里君だった

「西園寺さん、いつもありがとうございます。」

と希里君

「ん?いつも?」

「はい。西園寺さんは、毎日のように兄上の様子を見にきてくれてるんですよ。」

「へぇ〜…それはまぁ〜…ニヤニヤとしか言いようが無いねぇ〜(ニヤニヤ)」

「ですね〜(ニヤニヤ)」

「どういう意味ですか‼︎あと、そのニヤニヤ笑いは何ですか‼︎‼︎」

「どういう意味ですかって言われても…ねぇ〜(ニマニマ)」

「はい〜♪(ニマニマ)」

「もぉー‼︎なんなんですか‼︎」

「「ニヤニヤ♪」」

「言葉に出さなくて良いです‼︎‼︎」

「………。」

「さっきからずっと黙っているアラクネさん‼︎止めてくださいよ‼︎…って何でジト目⁉︎」

「まぁまぁ、気を落とさずに〜アラクネちゃん〜まだまだチャンスはあるって〜(ニヤニヤ)」

「そうですよ〜(ニヤニヤ)」

「わ、私はそんなつもりではありません‼︎」

「…ん?どゆこと?」

何故かアラクネさんは顔を真っ赤にして慌てふためいて、ゼウスさんと、希里君はそれを見てニヤニヤしている?

「あ〜…つまりですねぇ西園寺さん。兄上は神の中ではかなりモテる方なんですよ。本人は気づいていませんけど…」

「………は?え?マジで?」

「マジです。」

「ゼウスさん、それって本当なんですか?」

「うん。本当だよ〜ww」

「な、なんですとぉおおおおおおおおお⁉︎⁉︎」

「だから、早めにおとさないと誰かに取られちゃうよw」

し、知らなかった…新が、神様の中ではモテモテだったなんて…

「兄上はオタクですけど中身はなんだかんだ言って優しいですからねぇ〜」

「お嬢さんも、アラクネちゃんも頑張れ〜♪」

「だ、だから私はそんなんじゃ‼︎」

「わ、私も、そ、そんな、あ、新の事なんて、す、好きじゃ…何です?そのボイスレコーダーは?」

何故かゼウスさんの手にはボイスレコーダーが握られていた。

そしてスイッチを入れた。

『…「…儂から聞きたいのは、まず何故死神殿は、この様な女性を助けたのだ?」…』

こ、これってまさか⁉︎

『…「こんな美しい女性ならワシが助けても良かったぞ‼︎しかも、その後は死神殿に惚れたそうじゃないか‼︎羨ましすぎるわ‼︎‼︎」

「何でバレてるのーーーーーーーーーーーー‼︎‼︎‼︎‼︎」

「やっぱりかーーーーーーーーーーッ‼︎‼︎」

「ギクッ‼︎」

「探りを入れたんだよ、探りを‼︎クソォーー‼︎…』

「キャアアアアアアアアアアアアアア‼︎‼︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

やっぱりこの前の雑談だった‼︎‼︎‼︎

なんで録音されてるのぉ‼︎‼︎

『…「嫌いじゃないよ‼︎大好きだよ‼︎えぇっと、私を助けてくれたし‼︎私のために怒ってくれたし‼︎幸せにしてくれるって言ってくれたし‼︎って何言わせてんのよーーーーーーーーー‼︎‼︎」…』

「キャアアキャアアアアア‼︎止めて止めて止めて‼︎‼︎」

『「だから大好きです‼︎えぇっと、デートしたいですし、手とかつないでみたいですし、け、結…』

「分かりました‼︎分かりました‼︎‼︎私は新が好きです‼︎大好きです‼︎‼︎だから止めてえええええええええええええ‼︎‼︎‼︎‼︎」

ゼウスさんがやっと停止ボタンを押してくれた…

「ぜぇ…ぜぇ…」

「「ニヤニヤニヤニヤニマニマ」」

「ジトーーーーーーーーーーーーーー」

「神様にはオノマトペを声に出す風習でもあるんですか⁉︎⁉︎」

「叔父さん‼︎大変‼︎大変‼︎‼︎」

佐藤さんが慌てた様子でバンッ‼︎と扉を開けて部屋に入ってきた

「武神さんが‼︎武神さんが‼︎‼︎」

「武神君がどうしたんだい桜姫ちゃん?」

「武神さんが‼︎ビートルの出現に気づいて一人で行ってしまいました‼︎‼︎」

「何⁉︎それは本当か‼︎‼︎場所はどこだ‼︎‼︎」

「また同じ山だそうです‼︎‼︎」

「希里君と桜姫ちゃんはすぐに向かってくれ‼︎私はすぐに動けるものをそこに向かわせる‼︎‼︎」

「「はい‼︎」」

「ゼウス様‼︎私も行きます‼︎」

「アラクネちゃんはダメだ‼︎」

「ーッ⁉︎何故ですか‼︎私も戦えます‼︎」

「相手がまた操る魔法を使ってくるかもしれない‼︎だかららアラクネちゃんはここで待機‼︎でも、もしもの時に備えておいてくれ‼︎」

「は、はい‼︎」

「希里君と桜姫ちゃん武神君を頼んだよ‼︎」

「「はい‼︎‼︎」」

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