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炎竜

スカイは、仮眠から目が覚めると

力が入らない体を、引きずる様に歩き出し

修練所を後にした




1階の事務所に行き、修練所の鍵を返すと

トーマスと顔を合わる




「スカイ様、4日間連続で徹夜した様な

 顔をしてらっしゃいますね


 程々に頑張ってください、スカイ様は魔術師、魔道師組合

 にとっては、大事な方なんですから

 倒れてしまっては、困りますので」





「注意しますよ、少し意地を張ってしまい

 こんな状況になってしまったんですよ


  少し修練所を、汚してしまったので

 清掃をお願いします」






「畏まりました、金1000枚ほどスカイ様の

 資産から、差し引いておきます

 宜しいですか?」


「了解です」




「スカイ様、それ程の姿になって何を召喚したんでしょうか?」


「炎竜ですね、正確には私が召喚していないのですが

 流れで、ご覧の様な姿になってしまいましたが」


「なるほど、それは大変でしたね

 では組合に報告しておきますスカイ様」


「宜しくお願いします」




スカイは、階段を上ろうとする女性職員にお先にどうぞと言い、

後に続きます、何とか組合階段を上りきる




4階の工房兼住居に戻ると、工房の奥の棚を開け

魔法薬が入った瓶を取りだし、水と一緒に魔法薬を口に含むと飲み込んだ


ローブを脱ぎ捨て、工房に在る浴室に行き

シャワーを浴びます、スカイは腹部を触り確認した


紫色だった皮膚が、少しずつ元の色へと戻り始ていた


(流石だな魔法薬は、直ぐ効果が表れ始めるとは)


浴室を出ると、ベッドに倒れ込み眠りについた



翌朝、体に異常が無いか確認すると


スカイは、ベッドから立ち上がり

以前食堂で、頼んで調理してもらった

薄くスライスしたイモの揚げ物を

瓶の中から取り出し、バリバリと食べ始る



(漸く落ち着いたな、胃酸が出過ぎて

 吐きそうだったのがイモを食べてから

 旨いなこれは、食べる手が止まらないとは)



スカイは食事を終え、鍋を取り出すと火にかける


以前1階の、組合事務所で購入した

薬草の葉を、鍋で炒めます数分軽く炒めると


葉を鍋から取り出し、板の上に置き

ナイフで小さく切り刻む


薬草の良い匂いが、工房に広がる


(良い匂いだなやっぱり)



葉を刻み終えると、布に包む

次にスカイは、大きな鍋を取り出し

水を注ぎます、火にかけグツグツと沸騰させる



工房の隅に積んである、瓶を数本取り出し鍋に入れた

数分、瓶を熱湯につけ消毒し


大鍋の湯を捨てると、組合の敷地で湧き出た硬度が高い水を

箱から数本取り出し、大鍋に注ぎこんだ


火にかけ沸騰させると、先ほど用意した薬草の葉を包んだ布を

鍋に入れ一緒に煮込み、数分煮込むと薬草の葉の

匂いと薄茶色の色が、鍋に広がる




確りと数分沸騰させると、今度は蜂蜜を入れて

味を整え、オレンジを絞り風味を加える


最後にスカイは指先に魔力を集め

鍋の表面に魔力を這わせると


暫くそのままにした後に、軽くかき混ぜ

魔力が混ざり合う様にする




スカイは、先ほど熱湯消毒した瓶を

乾燥させ、大鍋の中にある薬草がしみ出た液体を

瓶にこぼれない様に、丁寧に注ぐ




(出来たな滋養強壮飲料、如何にも体に良さそうな色と香りだな)


スカイは、完成した滋養強壮茶を一口飲んだ


(予想道理な味だ、お茶だなこれは

 もし売れなかったら俺が飲もう)




スカイは、大鍋に残っている液体を小さめの鍋へ移すと

弱火で温めながら、さらに蜂蜜を加え甘みを加えた




イチゴも数個すり潰しながら、鍋に入れます煮込む

スカイは、一口味見をしてみた



(良い感じ、上品な甘みだな)


カップを数個用意すると、鍋の液体をカップに注ぎ

保存用の、冷却用ボックスへつめる






スカイは、完成した滋養強壮飲料と冷却用ボックスを持ち

階段を下りて、1階事務所前のカウンターへ向かう





「すいません、試作品を持って参りました」


直ぐに、組合職員が対応する




「スカイ様、有難うございます

 此方ですね」




職員は、瓶を手に取ると

滋養強壮飲料を、確認すると口に含み味を確認した





「今回は、そうですね銀3枚で価格設定いたしましょう

 健康増進飲料ですから、そこそこ重要は有ると考えています

 もう少し、甘みを増すと飲みやすと思うのですが」




「確かにそうなんですど、敢えて少し苦めに

 より体に効きそうな感じがしませんか、大人の味に仕上げてみました

 まあ試作品ですから、改良していきますよ

 とりあえずはこれで宜しくお願いします、次はこれなんですが」




スカイは冷却用ボックスから、カップを取り出す

組合職員は、アイスになった滋養強壮飲料を一口

口に含む



「これは、良いですね冷たくて美味しいですね

 甘みが増してますね、此方は銀7枚で様子をみてみましょう


 この2種類は、組合内で販売しますね

 大量生産は、今の所は出来ませんよね」


「はい、では宜しくおねがいします」


スカイは、修練場の鍵を借りると

地下へ向かう




修練所の重いドアを、鍵を差し込み開く


スカイは、意識を集中し召喚を開始する

前方の空間が揺れ、炎竜が現れた




スカイは、魔力が大量に消費されるのを感じる




(やっぱり、魔人が仕役していたから

 流石に、魔力消費は半端ないな

 さっさと、模擬戦しないと俺が倒れちまうな)





スカイは、目の前に居る炎竜に挑んで来るように

命じる


炎竜が、瞬時に突進してくる

スカイは、前方に炎を連続して炎竜へ向け放ち

更に炎竜に向け、一直線に素早く大火炎を衝突させた




大きな振動が修練場を襲う


しかし全ての魔法は、炎竜に触れると消え去る


(なるほど、炎に耐性があるんだな

 打撃攻撃に絞ってみるか)




スカイは突進してきた、炎竜を横へといなすと

頭部へ、足を振り落すとそのまま

炎竜の後ろへと回り込み、拳を魔力で覆い


ラッシュをかける、炎竜に対しはダメージは無く

平然としていた




(硬いな~打撃にも耐性が付いてるのか)


炎竜は、口を開けると大炎をはき出す


スカイは、火の障壁を展開し防ごうとするが

炎の勢いに押され後退していき、咄嗟に上へと避けると

炎竜の尾が、振り落とされる



スカイは、魔力を盾の様に展開するが破壊され

スカイもろとも、床に叩きつけられた




スカイは、直ぐに立ち上がるが


直ぐに、その場に脚をつけそうになるのを

足を踏ん張り防ぐ




(立ち眩みか、次で決めなきゃ俺の負けだな)


炎竜は、既に追撃しようとスカイの後ろから

炎を広範囲に大きな口から放つ




スカイは長剣を構成すると正面から距離をつめる

前に広がる炎竜の炎を、長剣で縦に大きく切り裂き

更に加速すると炎竜へ長剣を投げつけた




スカイは炎竜の懐に飛び込み、氷の結晶を広範囲に放つと

炎竜の腹部周辺に、氷の結晶を瞬時に集め

硬度が上がった結晶を腹部に叩きつけた



スカイは、更に腹部へと拳を連続して叩きこむ

最後に、腹部へ体を捻りながら回し蹴りを放ち

炎竜を吹き飛ばす




スカイは、荒い息を繰り返しその場に倒れ込む


スカイは魔力放出を止め

炎竜は、消え去った









スカイ日記抜粋





魔人との戦闘で、俺は多大なダメージを受け

その場で、仮眠をとり体力の回復を図ったのだが

腹部の、痛みで目を覚ました俺は

修練所を後にした




修練所の鍵を返しに、1階の組合事務所に行き

トーマスさんと顔を合わせると、酷い顔だと指摘されてしまった

想像以上に、醜い顔をしているようだ


俺は、修練所の清掃を依頼した

流石に、あの状況じゃ誰も使いたくないだろうからな

後から冷静になると、トーマスさんが言った

金1000枚で清掃は、結構な額だと思ったんだけど

まあしょうがない、血の海だったしなあそこは



そして、階段を上ろうとした時に

組合の女性職員が居たので、お先にどうぞと譲った俺


やはりレディファーストを、ごく自然に行う紳士な俺なのだった

俺は、彼女の後ろにピタッと後ろに付き階段を上る事に

うん偶然だ、特に意図は無いんだ




丁度、目の前には彼女のお尻が揺れるのだ

黒のロングスカートを穿いているのだが

腰からお尻はキュッと細いデザインな理由で


俺は、目の前のお尻に顔を押しつけたい衝動を抑えながら

何時の間にか、6階にまで行ってしまったのだった




流石人間の三大欲求だ、瀕死な体なのにと感心する俺だった

工房に戻ると、俺は魔法薬を飲むとシャワーを浴び

速攻で寝た




翌日は、すっかり健康になった俺は

以前から、興味があった物を作ろうと動き出した


けっこう手間をかけて、滋養強壮飲料を製作した後に

思いつきで、アイスもついでに製作し


1階の組合事務所に、持って行くと組合内部で

様子を見ながら販売するそうだ、大量生産出来ないので 



そして地下の修練所で、炎竜を召喚して

俺の相手をしてもらったんだが、流石に魔人が

仕役していた事はある、強いとにかく


ダメージを、たいして与える事は出来ずに

俺の魔力が底をつき、炎竜は異界に帰り


俺は、その場に倒れこむ事に


有難う御座います

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