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プロローグ/はじまりはいつも突然に

はじめまして、見てくれて有り難うございます! 読んでいただいたらもっと有り難うございます!!

処女作なんで変な言い回しや誤字・脱字などがありましたらビシバシ指摘していただいて構いません!むしろお願いします!

                      ~0~


 その少女は言った。シアワセでなくとも普通に暮らしたかった、と。ある少女は言った。世界を救うため自分を殺して欲しい、と。

病に侵され、ただ死を待つことしか出来ない少女と破滅を待つことしか出来ないとある世界の創造主が己の運命に抗うとき、凍り付いた二つの時間が動き出す。少女は生きるため、創造主は作った世界とその少女を生かすために。そして壊れかけの世界に響き渡る安らかな音色がもたらすのは終焉かはたまた再生か、それは誰にも判らない・・・・


                      ~Ⅰ~


 世界とはそこに生きる人間に対して常に理不尽だと思う。一部の人だけに幸福を与え、残りはふつう、もしくは不幸を与える。そして私、風見疾花(かざみはやか)は不幸を与えられたうちの一人だった。幼いころから体が弱くちょっとした風邪でもすぐに治らず下手をすると1週間近く寝込んでしまうこともあった。そんな訳で小学校にはロクに行けず、中学校に入学し、学年が進んでもそれは変わらず・・・・・いや、むしろひどくなった。三年生になった直後原因不明の病気が発症し急きょ入院、それから半年近く学校には行っていない。まぁ勉強に関しては毎日家庭教師のような人が来てくれ気休め程度にはやっている。ここまで長期入院したのは初めてだがそんなにネガティブに考えてなかった。だって入院するのは慣れているし、そんな深刻な病気にかかっている自覚もなかったから。原因が分からなくっても体が元気なら大丈夫だ、そう思っていた。でも今は違う、ついこの間のことだった。気晴らしに院内を散歩していたらある部屋の中からよく知った三人の声が聞こえてきた。話しているのは両親と私の主治医だった。話の内容は断片的にしか聞こえなかったけど一番重要な部分だけはハッキリと聞こえてしまった。

「・・・・言いに・・・・ですが、疾花さ・・・の余命は・・・・くて三ヶ月が・・・んどかと・・・」

「・・んな!あの子はまだ・・・・・なんですよ!」

「これで・・・・・がく見積もった・・・です、もしかし・・・・そこまで長くないかもし・・・・早くて一ヶ月、かと・・・・・。」

・・・・・なんだ、それ・・・・体の壊れ具合は自分が一番理解していたハズなのに、それなのにこんなにも早く限界が来るなんて・・・・・・・・・。    ~Ⅱ~

 それを聞いてから生きる希望を無くし生きている実感がないまま何週間たった。そんなある日の夜、いつもはすんなり寝られるのに何故か目が冴えてしまい、眠れないまま午前2時を過ぎてしまった。今夜はやけに月明かりが明るく、部屋の電気をつけなくても本が読めるくらいだった。とはいえ母さんが持ってきてくれた本は全部読んでしまい、やることがなく、なんとなく外を眺めていたると中庭に不思議なものを見つけた。――――桜だ。今は9月の下旬、確か春以外に咲く桜があるらしいが、あそこの桜は入院した4月にはしっかり咲いていたハズだ。今咲いているのはおかしい。そんな不思議な桜に私は心を引かれた。(ちょっとだけ、行ってみようかな?)

早速ベッドから抜け出し、ハンガーにかかっていた薄手のカーディガンを入院着の上から羽織り、静かに病室から出て一階にある非常口を目指した。      ~Ⅲ~

非常口を示す電灯の明かりを頼りに少しづつ歩みを進めていた私は病室を抜け出したことを凄まじく後悔していた。まるで幽霊が出てきてもおかしくない雰囲気をかもし出している足元だけ明るい廊下、飲み込まれそうな錯覚に陥りそうになる階段。因みに自慢じゃないが私はまったくこのテのものに耐性がない。いくら長期間病院にいるからといってオバケが怖くない理由にはならない。・・・・・まぁでも私もあと少しでオバケの仲間入り、か・・・・。     とはいえ本当に怖いのは巡回の看護師だと知っている。昔,こんな風に夜出歩いていて看護師に見つかりこっぴどく叱られたからだ。

 なんとか無事に一階まで降り、カギがかかっているかもしれないが一応玄関へ行ってみる。幸い看護師達は他の階段の巡回に行っているようでロビー前のナースセンターは明かりが ついていただけだった。玄関に着いたが案の定自動ドアはカギがかかっていたため病院の裏手にある非常口へ 、そこから外へでると9月だというのに肌寒く、もっと着てくるんだったとちょっぴり後悔。少し小走り気味にあの不思議な桜のところへ向かう、月明かりが道を照らしてくれたので迷うことなくたどり着けたが息切れがヒドイ。たった200mくらい、しかも小走りだったのに・・・・体力落ちたな。

 それでもなんとか桜の下へたどり着けた。桜は満開で足元には風で落ちただろう花びらが桜色の絨毯を作っていた。そして見上げると桜の木が月明かりを受け、とても幻想的な風景が出来上がっていた。

 と、そこであることに気がついた。足元が不自然に光っている。

(な、何これ!?月明かりじゃない)

そんなことを考えていたら突然頭の中に不思議な声が聴こえてきた。

『貴女ね、私の導きに答えてくれたのは。』

「誰?誰なの!?」『私は世界の意志“世界樹(イグドラシル)”の管理・統括プログラム。お願い、助けて!!』

「助けてって、あなたは何処に居るの!?」

『詳しい話は後、急いで“こっち”へ来て!』

「ち、ちょっと!!」

不思議な声はそれだけ言うと聞こえなくなってしまった。かわりに足元の光が強くなり何も見えないほどになり、それと同時に私の意識もそこで途切れてしまった。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

まだまだ未熟なわたしですが、今後も読者の皆様とお付き合いできれば幸いです。

それではまたつぎのお話で・・・・・。

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