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最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


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24/102

第24話 荷物運びの秘策と、職人の悪知恵

戦い方は、一つではありません。


前に出て戦う者もいれば、

支え、流れを作る者もいます。


力だけで押し切るのではなく、

工夫や道具で状況を変える。


それもまた、立派な戦い方です。


今回は、

「後ろから支える強さ」の話です。

「……ねえ、ケットル。私たちの武器は最高だけど、自分の分はいいの?」


ギルドへの帰り道、クレアがふと尋ねた。


ケットルは巨大なリュックを背負い、必要な時だけ前に出る。基本は後方で支える役だ。


「アタシかい? アタシは職人だからねぇ。正面から殴り合うのはあんたたちに任せるよ。代わりに、“楽な戦い方”をするだけさ」


そう言って取り出したのは、金属製の弾きスリングショット


「弾き弓……? それで魔物を?」


カノンが首を傾げる。


「ただの石じゃないよ。アタシ特製の弾があるのさ」



1. 職人特製・嫌がらせ弾


ケットルはポーチから色とりどりの小さな弾を取り出した。


「まず赤。『悶絶の激辛玉』。目に入ればしばらくまともに動けない」


「……絶対食らいたくない」


カノンが顔をしかめる。


「次に灰色。『おさらば煙幕玉』。視界を奪って隙を作る」


「そして黒。『ちょい跳ね爆裂玉』」


「爆発!?」


ミルが一歩下がる。


「安心しな。驚かせる程度さ。体勢を崩すには十分だよ」



2. 実践・後方支援


その時、森の奥からフォレストハイエナの群れが現れた。


五匹。囲まれれば厄介な相手。


「ちょうどいい。試すよ」


ケットルが弾き弓を構える。


ピュッ――


赤い弾が弾け、粉が舞う。


「キャンッ!?」


一匹が悶絶して転げる。


「今だ、煙!」


灰色の弾が弾け、白い霧が広がる。


「クレア、行きな!」


「了解!」


クレアが迷いなく突っ込む。


煙の中を抜け、魔物を散らす。


「最後に一発」


黒い弾が地面で弾ける。


パァン!


乾いた音と衝撃。


ハイエナたちは一斉に怯み、森の奥へ逃げ去った。



3. 一歩も動かない勝利


「……すご。ほとんど戦ってないのに終わった」


クレアが呆然と呟く。


「力が足りないなら、工夫すればいい。それだけの話さ」


ケットルが肩をすくめる。


セインが手帳に記録する。


「有効です。妨害と制圧が同時に可能になりましたね」



4. 名前も“らしさ”


「で、その弾き弓も名前ついてるんでしょ?」


カノンがニヤリと笑う。


ケットルは得意げに見せた。


【武器名:後ろから楽をするための弾き弓】


「……徹底してるね」


「モットーだからねぇ」


笑い声が森に広がる。


それぞれの役割が揃い、連携は一段形になった。


最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


今回はケットルの戦い方に焦点を当てた回でした。


前に出るだけが戦いではなく、

状況を整え、仲間が動きやすくすること。


それが結果として、

一番効率の良い勝利につながることもあります。


パーティとしての役割が少しずつ固まり、

それぞれの強みが噛み合い始めています。


まだ未完成ですが、

確実に形になりつつあります。


また少しだけ、成長しています。

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