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ひとりの君のために


「おじいちゃん」


「なんだい?」


フィンはモリスの手元を覗きこんだ。


「なにつくってるの〜?」


フィンの目線の先、そこには——


「外套だよ」


薄茶の布地があった。


枯葉のようなものから延びるその糸は、

モリスの風魔法で編まれて、

見る見るうちに羽織へと姿を変えていく。


「がいとう?」


「羽織るだけの上着さ」


「うわぎ〜」


フィンは口元を少しだけにんまりさせた。


「これ、リオラみたいだね」


糸が延びる葉を指差したフィン。

モリスは「リオラだよ」と静かに微笑んだ。


「フィンたちが持ってきてくれた物だ」


モリスの口から紡がれた言葉に、

フィンは目を丸くした。


「え〜?! リオラはまぁっしろだったよ?」


「色をつけてあげたんだよ」


「? そうなんだ〜」


フィンはよく分かっていなかったが、

"まあいっか"と、編まれていく羽織を見続けた。


「ぼくの?」


しばらくして、フィンは再びモリスに話しかけた。


「いいや。 これはネナのだ」


モリスの言葉に、フィンの耳がぴょこんと跳ねた。


「ネナのおようふく!」


「ああ、そうだよ」


「ネナ、よろこぶといいね〜!」


「そうだね」


ニコニコとモリスの顔を見上げるフィン。

モリスもそっと手を止めると、フィンに顔を向けて、目尻に柔らかな皺を刻んだ。


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