20 ケイトのいらいら
フリージアが掃除に来ると舞台の仲間でセリフを言い合ったりして、侍女三人とフリージアはけっこう親しくなってきた。
そこで
「ねぇ、ケイトっているでしょ。見かけたら、どこで、いつ見かけたか教えてくれない?」とガーベラが切り出すと
「いいですよ、(悪役)を見張るんですね」とフリージアが返事をすると
三人は拍手をした。
「そうよ。お礼はなにがいい?」とジャスミンが言うと
「お礼とかいりません・・・・・紙と書くもの下さい。忘れないように書きます」
「もちろん、当たり前ね。待ってて」とラズは引き出しから紙と携帯用のペンを出して渡した。
「こんないいものを(美しいお嬢さんあなたを偲ぶ、よすがに)」と言うと胸に手をあてて頭を下げた。
三人は拍手をした。
次のお掃除の時はロザモンドも部屋にいて、五人でセリフを言い合った。
フリージアを見てガーベラは、
「(正義の味方だ)」と出迎えた。
「報告ある?」とジャスミンが小声で言うと
フリージアはうなづいて、紙を渡した。
紙を受け取りながら、
「見張りは続けて」とささやいた。
ケイトは最近いらいらしている。
リリーがいなくなって自分の天下だと思っていたのに、ガーベラとジャスミンとロザモンがのさばって来てるし、ラズもなんだか、偉そうにしている。
今日、王太子に会えたら正式にロザモンド様の侍女にして貰えるよう頼もうと思いながら、歩いていると、赤毛の掃除婦とすれ違った。確か王妃殿下の相手役になったとか・・・・
自分がロザモンド様つきになったら、自分も舞台にでて活躍してやるんだと赤毛の後ろ姿を睨みつけた。
ちょうど王太子殿下がいたので、手紙を渡して返事も貰えた。
「あの、王太子殿下お願いがあります。わたしをロザモンド様つきにして貰えないですか?」
「ロザモンドの侍女と思っていたけど・・・・・いいよ」とそばにいた侍従に合図をした。
侍従は心得顔で出て行った。しばらくして戻って来ると、王太子の机に用紙を置いた。
王太子はざっと見ると署名した。それを侍従が持って出て行った。
「これで君はロザモンドつきになったよ。わたしは君は、ロザモンドの侍女だと思っていた。意外だった」
にこにこと部屋をでるケイトは王太子が冷たい目で自分を見ている事に気付かなかった。
「エリザベート・・・・君は・・・」と呟いた王太子の顔は苦しげだった。
誤字、脱字を教えていただきありがとうございます。
とても助かっております。
いつも読んでいただきありがとうございます!
楽しんでいただけましたら、ブックマーク・★★★★★をよろしくお願いします。
それからもう一つ、ページの下部にあります、「ポイントを入れて作者を応援しよう」より、ポイントを入れていただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。




