どんな時だって! 君だけを見ていたんだ。
___僕と君は、特別な関係だね。
人に知られてはいけない関係。
___同じ会社で、【社内恋愛禁止】。
まあ、僕たちみたいに他の人達に内緒で付き合っている
カップルも多いと思うんだけど......。
___もし?
誰かに、知られて皆にバレるような事があれば、、、?
僕たちは、即! 別れなくてはいけない!!!
どちらかが、辞表を出すか?
田舎の方に転勤命令を出されるからだ!
・・・勿論。
別れないという選択もあるよ。
その時は、二人とも一緒に会社を辞める時だ!
それしか、方法がない。
*
___僕と君は、お互い意識し始めて、なんとなくお互い
の事を同じタイミングで考えている事が多いよね?
不思議と、連絡を取り合う時も同じ、想っている事も同じ。
君が好きなモノやしたい事! どんなモノに興味を持って、
今すぐ、食べたいと思うモノまで一緒だったね。
・・・・・・もう一人。
僕がいるみたいな、安心感に包まれる居心地の良さを感じた。
今まで、そんな女性に出会った事がなかったから。
僕は、君の事を知っていくうちに君だけをずっと好きで居続け
る事が当たり前だと思うようになったんだよ。
___もう、他の女性を魅力的だと思う事もなくなった。
全部! 君のせいだ!
君が僕を完全に捕まえてしまったから!
これから先も、ずっと君と一緒に居させてください。
*
・・・・・・だけど?
僕たちの幸せは、あっという間に壊れてしまった。
誰かが、僕たちの関係を知って! 僕たちの上司にばらした奴が
いたからだ! 僕と君は、同じ上司に呼ばれて。
こんな事を言われたよね?
『___ゴホン! おい、坂野と秋永! ちょっとこっちに来てくれ!』
『・・・あぁ、ははい。』
『分かりました!』
*
『___噂で聞いたんだが? お前たち、“付き合ってるのか?”』
『・・・えぇ!?』
『・・・・・・』
『ヤバいよ! お前たちだって、知ってるだろう! この会社は社内恋愛
禁止で、うちの社長は? そういうのにうるさいんだ! 直ぐに別れてく
れないと困るよ! 噂が広がらないうちにな!』
『・・・でも! 僕たちは、心からお互いを想い、』
『もうやめて! 俊軌クン。』
『・・・お前たちが別れないんだったら? 坂野、お前! 田舎に転勤
でもするか?』
『・・・・・・』
『・・・・・・すみません、こんな事になってしまって。』
『・・・羽菜ちゃんは何も悪くない!』
『・・・秋永をかばうのはいいが、どうする気だ、坂野?』
『___僕が会社を辞めます!』
『・・・えぇ!?』
『___よし! 分かった! それでいいんだな!』
『___はい!』
『・・・俊軌クン、』
___僕は、その足で会社を辞めてしまった。
彼女は、会社に残り噂だったと上司がみんなの前で話す事に...。
___僕が、突然辞めた理由は?
この会社を辞め、自分の会社を立ち上げる時に彼女を事務員として
雇いたいからと誘った事にしてもらったんだ。
___結局、
会社の同僚や先輩後輩にも、何一人! 疑われずに僕だけ辞める事に
成功したんだ! 君は、また今までみたいに会社に残り仕事に専念し
て頑張ることが出来ているみたいだ。
僕は、この会社を辞めて違う会社に、直ぐに入ることが出来たんだ!
今度の会社は、前の会社と比べて小さな会社なのだけど、、、?
それなりに、仕事は充実しているよ。
___だって!
今度は、正々堂々と君と一緒に居れるからね。
幸せは? 自分たちで掴むもの。
君と一緒に居られるだけで、僕の幸せなんだよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。