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Another Of Life Game~僕のもう一つの物語~  作者: 神城弥生
イベント「サバイバル島」
211/218

悪魔の城への道中「カンパニー」編2

更新遅くなりました。

更新時間を「土曜13時」から「土曜13時(時々休み)に変更しました。


重要なお知らせ

「セルバンテス」という新しい小説投稿サイトが開設されたため、そちらでもいくつかの作品を投稿することにしました。

宜しければ、というか是非、というか何卒、そちらの方でも応援していただけると、ブクマなりをして頂けると助かります。

よろしくお願いします。


「此処が奴らの城ニン。ここから先は我等も踏み入れたことのない領域。できるだけ隠密に頼むニン」

「あんたに言われたくないわ」


 森を抜けると海沿いの崖の上にそびえたつ城が見えた。城は真っ黒に装飾されておりなんとも薄気味悪い雰囲気を醸し出している。趣味悪いなぁ~。そしてその周りには何体もの機械仕掛けの悪魔が飛び回っている。恐らく監視役だろう。


「で?ここからどうするの?あの悪魔たちに気づかれないようにあの城に潜入するのは難しそうに見えるけど」

「うむ。その辺は考えてないでニン。何か案はないかニン?」

「貴方……。長い事ここについて調べていたのではないの?なんで他人任せなのよ……」

「仕方なかろう。ここまでは一人では潜入できたことないニン。いつも何故か悪魔たちに気づかれて道を憚られていたニン」


 きっと半蔵之介はいつも忍べていなかったんだね。アイリスそんな気がする。しかしどうしたものか。森から出て城までの距離は400mと言ったところか。その周りには木一本ない。どう考えても城にたどり着くまでに見つかるしかないと思うんだよね~。


「どうする~?」

「む?このまま突っ切ればいいのではないか?」

「それだと見つかって大変なのよね。まぁそれしかなさそうだけれど」

「ん。レイの案賛成」

「まぁそれしかないものね。他に隠れ場所なんてなさそうだし。まぁあとは半蔵之介を囮に使うっててもありだけど」

「さらっと怖い事言わないでほしいニン。我は戦闘能力はそこまで高くないニン」


 なら突っ切るしかないわね。エリザベスのへと事で皆の意思が固まり武器を構える。エリザベスが皆を見渡すと皆頷き、次の瞬間突入した。


 ビービーっと警音が辺りに鳴り響く。どこかに監視システムがあったのだろうか、森から抜け出すとすぐにアイリス達の侵入を音が知らせる。


 すると間髪入れずに城の門が開き中から人型の機械たちが出てくる。が、彼らは襲ってくることなく門の前で隊列を組み待ち構えていた。


「ここを突破できるならしてみなさい、って感じね」

「うむ、四方から襲ってくるよりやりやすい」

「ん。同感」

「アイリス、レイ!突破口を開いて!皆は援護!」

「「「「了解」」」」

「皆任せたでニン!!」


 他人任せの服部半蔵之介は無視してアイリスとレイが前に出る。その瞬間二人にエリーゼの「ブースト」が二人にかかる。一体いつから準備をしていたのか。タイミングばっちりだし的確な判断に「相変わらず凄いな」と思いながらも敵から目をそらさず突っ込む。


 敵の前線は腕をこちらに向け、その腕についていた銃を発砲する。この世界の銃弾は目に見える速度だ。それでも早いし数が多い。


 だがレイの前をクリスの放った「インパクトショット」が通り、その衝撃でレイに当たりそうな最低限の銃弾だけを落としていく。


 同時にアイリスの前をエリザベスのアイスガロックが通り、氷塊がアイリスに当たりそうな最低限の銃弾を阻んでいく。


 だから二人もいつそんな準備をしていたんだ。全くうちやお隣さんのお姉様方の判断力は恐ろしい。


 敵の第一陣の攻撃を防げたものの敵陣までまだ少し距離がある。このままだともう一度攻撃を防がなくてはいけないだろう。


「レイ!」

「了解した!!」


 それだけで伝わったことにアイリスは嬉しくて口元が緩みそうになるが、必死に引き締め剣を振るう。


 不思議とレイと剣を振るうタイミングが一致し、二人は走りながら地面をえぐるようにスキルを使った。


 大した攻撃ではないが、剣で地面を思い切り抉ったため大量のいしつぶてが敵の前線に襲う。


 敵は腕をクロスしてそれを防ぐ。だが敵の攻撃を阻止し動きを封じたこの時間は貴重だ。


 その隙にアイリスとレイは敵陣前線の一気に切り込む。


「「はぁああああ!!「魔爆剣」!!」」


 スキルにより光る日本の剣が敵の前線を吹き飛ばす。はぁ、この瞬間をお兄ちゃんに見てほしかったよ。今アイリス最高にかっこいいと思うんだけどな。


 そんな事を考えながら剣を振るい続けると敵がすぐに隊列を組みなおしアイリスとレイに集中攻撃しようとする。


 だが判断が遅い。うちのお姉様方を舐め過ぎだ。


 そう思ったときには空から矢と氷の雨が降り注ぎ敵の陣形を破壊していいく。この時ちょっとだけ一緒に服部半蔵之介も一緒に空に打ち上げて敵陣に落としちゃえばいいのにと思ったことは内緒だ。


 敵の陣形が壊れてしまえばあとは大したことなかった。敵の攻撃手段は腕に着いた銃のみ。それも単発式らしく一発撃つと次の攻撃までかなりのタイムロスがあるようだ。


 さらに陣形をくずし身動きがとりずらい彼らは味方に当てない為か、発砲を躊躇い何もできずアイリス達に破壊されていく。


 アイリスは敵の城に切り込んでいく勇者になった気分だ。本当にお兄ちゃんそろそろ現れてほしいな。アイリスの勇士を見てほしい。


 順調に敵を蹴散らし段々と門に近づいていた時、10mはあろう巨大ロボが門から出てきて、さらに門を閉めてしまった。


・門番ロボバージョン2 LV70


 バージョン1はどうしたとツッコみを入れそうになるが構わずバージョン2にツッコむ。


「おいアイリス!!このロボも壊さなきゃいけないのか!?なんて見事なロボだ!屋敷で飼えないのか!?」


 レイが何か言っているが聞こえないフリをする。この10mものロボを飼うって?屋敷に入るとでも?後ろからレイが「クソ!?こんな戦いは空しいだけだ」と言ってるのが聞こえる。レイってロボット好きだったんだな。


 バージョン2はその大きな腕を振りかぶり、そして地面にたたきつける。すると地面が割れ先ほどまで戦っていた敵諸共割れた地面に落ちて行く。アイリス達は何とかそれを躱しながら敵に近づきバージョン2の足に剣を叩きつける。


 カァンと甲高い音が周囲に響き渡り剣が弾かれる。どうやらこの装甲はかなり固いようだ。


「だったら!!」


 アイリスは飛び上がり今度は膝関節辺りを狙う。敵がすでにアイリス目掛け腕を振りかざしているのには気づいているがそれを無視する。


「させるか!!」


 バージョン2の腕はレイの盾により防がれ、アイリスは「魔爆剣」を膝関節、機械のつなぎ目にヒットする。


 すると見事に間接ははずれ、バージョン2の片足が外れ、バージョン2のは片膝をつく形となる。これならいけそうだ!


「ってあれ?」


 もう一方の足を狙っていたアイリスは驚愕の顔をする。


 なんとバージョン2のは自らもう片方の足を外し、しりもちをついた。さらに驚くことに、太ももの後ろには車輪がついていたらしく、バージョン2は戦車型ロボに変形した。


「うっそ~。こんなのあり……?」

「あ、あ、アイリス!!やはりこのロボは本物だ!分かっている!持ち帰らないか!?」


 何が本物で何が偽物かはアイリスには分からないが一旦ロボから離れる。次に何をしだすか分からないからだ。


 だがこの判断が良くなかった。敵に時間を与えてしまった。


 バージョン2はその両腕に銃を装着すると発砲してきた。しかも単発式ではなく、マシンガンのようだ。


 流石のアイリス達もこれは防げず割れた地面の隙間に身を隠すほかなかった。


 後方を見ると後ろから矢や氷の塊が飛んでくるが全てマシンガンによって撃ち落とされる。


 いつからこのゲームは戦争ゲームになったのか。念話で皆で作戦会議をするが、あまりいい案は出ない。最終的に敵の玉切れを待つほかなさそうだ。


 お兄ちゃんならアイリス達に銃弾の嵐を浴びせたことにキレて、なんだかんだあの弾の嵐を全てかわし敵を撃破するんだろうけどアイリス達人間にはそんな芸当はできない。


 地割れの陰に潜みながらHP、MPを回復させつつただただ時をまつ。


 あ~あ。早くお兄ちゃんに会いたいなぁ。


 と思っているとその時は突然やってきた。


 地面の下から振動がし、何かがやってくる感じがした。念のため警戒していると突然バージョンのすぐ下の地面が割れ、大きな黒い列車が飛び出してくる。


「「「「「ああああああ~~~~~!!??」」」」」


 列車はバージョン2にぶつかり吹き飛ばし、そして閉められた門を破壊しながら城の中に入っていく。


「あはっ!お兄ちゃんみーっけ!元気そうで何より!」


 なんと列車の上には大好きなお兄ちゃん、鏡花水月の皆、十左エ門が乗っていた。


 いいなぁ、お兄ちゃんっていつもなんか楽しそう。


 お土産話を楽しみにしながらアイリスは城に突っ込んでいった大好きなお兄ちゃんを追いかけるのだった。


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