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初戦闘

 目を開くと初めの広場に立っていた。


「お姉ちゃん、来たよ」

 

 エリーゼとエリザベスは先に来ていた。


「お待たせ、じゃあいこうか」

「待って、先にポータルに登録しちゃおうよ」


 転移ポータルは触れると登録できる。


ーーーーーーーー

「始りの街フェラール」を転移ポータルに登録されました。


現在他の場所の登録が確認できないため、転移できません。

ーーーーーーーー


 無事登録し、歩き出す。目的地は東門を抜けた始まりの草原だ。


 僕らは情報が多すぎて頭がいっぱいになってしまったため、気分転換にモンスターを倒すことに決めていた。まぁ気分転換にモンスターを倒すのもどうかと思うが……。


「おう。流れ人か?町を出るときは身分証を提示してくれ」

「ギルドカードでいいですか?」

「ああ、大丈夫だ。夜になったら門が締まり街に入れなくなる。日が沈み始めたら無理せず戻れよ。夜になるとモンスターは強くなる」


 僕らは忠告に感謝し草原に向かって歩き出す。そこにはちらほらと様々な種族の人々が戦っていた。恐らくプレイヤーだろう。


「どうする?狩場かぶりたくないからもう少し奥に行く?」

「そうしましょう。あと今のうちにパーティ組みましょう」


 パーティは8人まで組めモンスターを倒した際、皆経験値が入る。


 そしてパーティを組むと皆のHPゲージがでて表示される。慣れないと視野の隅にみんなの名前とHPが表示された。なんとも不思議な感覚だ。他の人の邪魔をしないように奥に進むと森にたどり着く。


「どうしよっか。このまま森に入っちちゃう?」

「さんせーい!!称号持ちのこのアイリス様がみんなを守ってあげるよ!!」


 えっへんと胸を張るアイリス。何度も言うがうちの妹は天使だ。


「あっ。そういえば、僕も称号もらってたんだった」


「「「「ええぇええーー!?」」」」


「お兄ちゃんいつもらったの」

「ん。気になる」

「まぁ、ウィルのことだからきっと忘れてたんでしょ?」

「ありえるわね」

「ごめんごめん。実は……」


 僕はフィリアとのことを話した。


「そう、そんなことをしてたのね」

「ん。ウィルらしい」

「おにーちゃんずるい!!アイリスもゲームしてみたかった」


 君は別のゲームをしていたでしょ?


「まぁ言い忘れてたのもあったけど、まさか称号をもらうとは思わなかったし」

「まぁそうでしょうね。ウィルだから手に入れられた称号ね」


 称号持ちが二人となったため森に入ることになった。


 僕とアイリスが前衛、エリザベスとクリスが中衛、エリーゼが後衛だ。


「ッ。危ない!!」


 突然視界の端に黒い影が飛び込んできてアイリスを押し倒すように倒れる。タタンと音をたて、きれいにオオカミが僕らの頭上を飛び越え着地する。


 僕は無意識に目に魔力を集め「鑑定」とつぶやく


 フォレストウルフ LV6


 オオカミの頭の上に字が浮かび思わず「おおっ」とつぶやく。


「お兄ちゃんありがと!」

「兄として当然だよ」


 僕はフォレストウルフから視線を離さず立ち上がる。


 ヒュッっと鋭い音が耳元をかすめ別の場所に飛んでいく。


 「外した!」

 

 姉さんの言葉の後、その視線の先にもう一匹のフォレストウルフがいた。


どうやら時間差で攻撃してくるつもりだったようだ。姉さんが気が付かなかったら危なかった。


「二手に!!」


 アイリスが叫び始めに現れたウルフのほうに剣を構え向かっていく。度胸あるな、と思いながら僕はもう一方のウルフに向かって駆け出す。「身体強化」をし、剣を大げさに薙ぎ払う。オオカミは大きく横に飛ぶ。


「ウォーターボール!」


 ウルフは着地する前に飛んできた水の塊にぶつかり転げ落ちる。HPゲージは2割ほど減っていた。僕はすかさず切りかかり首を落とすように振り下ろす。剣は当たりウルフの頭上にクリティカルの文字が浮かびウルフは青い霧になり消えていった。


「えっっ?」

 

 あっけなく終わる戦闘に思わず変な声が出る。


「そこっっ」」


 声のほうを見ると矢を飛びかわすウルフをアイリスが大剣で真っ二つにしていた。


 可愛そうに。あれは痛い。


ーーーーーーー

フォレストウルフ×2を倒しました。

経験値 800を会得

フォレストウルフの肉を手に入れた


レベルアップ


LV3になりました。

【身体強化LV2】【観察LV2】


【見習い戦士LV2になりました】


SP4を手に入れた。

ーーーーーーーー


 色々出てきた。どっから手を付けようか。


「お疲れー!!初勝利だね!!お姉ちゃんナイスアシスト!!」


 アイリスとクリスがハイタッチする。


「ウィルもお疲れ。タイミングはあれでよかったかしら?」

「エリザベス、おつかれ。タイミングばっちりだよ。よくわかったね?」

「ふふっ。保育園からの付き合いなのよ?ウィルの考えなんて手に取るようにわかるわ」


 それなんてチート魔法ですか?


 僕らはSPを割り振りアイテムの確認をした。


・フォレストウルフの皮×2、肉×2


 一匹に対して一つずつみたいだ。体の大きさも関係しているのかもしれない。


「ん?」


 アイリスの奥の草が他より多く魔力を発しているな。近づいてみると【薬草】と表示された。


「なになに?どうしたの?」

「あっ!やくそうだー!よく見つけたね!」


「みんなで薬草を採取しながら進みましょう」

「そうだね!称号持ちの私たちにかなう敵はこの森にはいないとみた!!」

「そうね。まだわからないけどもう少し進んでも大丈夫なじゃないかしら」

「ん。私何もしてない」


 一人何もできなかったエリーゼを慰めながら進む。



ーーフォレストウルフが現れた。

ーーフォレストウルフをたおした


ーーフォレストウルフ×3が現れた

ーーフォレストウルフ×3を倒した


ーー薬草を8手に入れた

ーー解毒草を×2手に入れた


ーーミニベアーが現れた

ーーフォレストキャットが現れた


ーーエリーゼはフォレストキャット魅了された

ーーエリザベスはエリーゼに魅了された

ーークリスは混乱してる

ーーウィルが苦戦している

ーーアイリスは3人に攻撃した

ーー三人は正常に戻った


ーーミニベアーを倒した

ーーフォレストキャットを倒した


ーーアイリスの説教が始まった

ーーウィルはクリスのクマが好きなことにおどろいた


ーーミニベアーがあらわれ…………



「はぁお疲れ大分レベル上がったね!!」

「そうね、初日にしては十分なんじゃないかしら」

「確かにね。そろそろいい時間だし街に戻らない?」

「何もできなかった……」


何度も猫に魅了されていたエリーゼは不満そうだ。


とりあえずモンスターに「ニャーって言ってごらん?」って言いながら近づくのやめてほしい……。

心臓に悪いから……。


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