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恋の色は濁り色  作者: ピチュを
1章 恋の行方
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1章 5話 とある日の災難

どうもおはこんばんちは!ピチュをです!

今回は恋愛小説ではほとんどないであろう暴力シーンが含まれますので苦手な方はすみませんが、次回投稿から見ていただけると嬉しいです。

次回の前書きに今回のあらすじを簡単に書かせていただきますのでご安心ください。

「それじゃまたねぇ!」

「うん!またね、さっちゃん!」


梨沙と彩香はそう言って梨沙の家の近くの十字路で別れてた。






「すみません、ちょっといいですか?」


梨沙が家に着くと後ろから声がして、振り向くと黒いスーツを着た人が立っていた。


「いきなりすみません。私、このようなものです」


といい名刺えお渡してきた。

『41プロ 加藤一樹(かとう かずき)』と書かれていた


「41プロのプロデューサーの加藤一樹と申します。少しお時間をいただけないでしょうか?近くに車を待たせて居りますのでそちらで」


そう言われ梨沙は危険を感じ、


「いいえ、急いでますので」


と断ったのだが、


「お願いします!あなたをアイドルにスカウトしに来たのです!」


と言われ梨沙はつい足を止めてしまった。


「...じゃあ、10分くらいなら」

「ありがとうございます。車はあちらですので」


と男が歩き出したので梨沙は付いていった。






「……ん、ん。あ、あれ?ここは?さっきまで車にいたはずじゃ…」

「やっと目覚めましたか。いやはや待ちくたびれましたぞ。たたき起こそうと考えるくらいに」


と男が近づきながら歩いてくる。


「プロデューサーさん?」

「ははは!笑わせてくれる。まだわからないのか?君を騙して誘拐したことに!」


と男は高笑いして言った。

その時梨沙は気がついた、手を縛られて動けなくなっていることに


「せっかくだからいろいろ教えてあげるよ!」


そう言ってここに至るまでに出来ごとを話した


「俺は君の事を気に入ったから君について調べてたんだよこの数日。

名前、学歴、学校等々、君のことは親と同じくらい知ってるつもりだよ。それでもここまで簡単について来るとは思ってなかったけどね?

それで、君をクルマに乗せた時に飲み物を出したのくらいは覚えてるよね?その飲み物に睡眠薬を入れといたんだよ!

だからここまで運んでもグッスリだっただろ?それで今に至る訳だ」


それを聞いた梨沙は例え用のないくらいの絶望を感じたと同時に、このあと何をされるかわからない恐怖も感じた。


「こ、こんなことして、なにがしたいんですか!」


梨沙は叫んだ。すると男はこう言った、


「なにするって、あんなことやこんなことをした後に君の家に電話するよ。そうだなー、5000万くらいでいいかな。あ、ご飯はあげないとさすがに死んじゃうからそこは安心しなよ」


梨沙はさらに恐怖が増した。


「だ、誰かー!助けてください!誰か!」

「あー、ここ誰もこーへんよここ町から結構離れとるしここ廃墟だから」

「そーか、じゃあ俺は一体何者だろうな」


と入口らしきとこに人が立っていた。


「あ?誰だおめぇ。これは俺一人の計画だぞ?」

「じゃあ俺はどういう立ち位置かな 。鈴城の王子様、でいいのかな」


そう言って立っていた人が歩いて来ると、梨沙にはハッキリとあの男の顔が見えた。


「け、健一君?!なんで!?なんでここにいるの?!」

「なんでもなにもお前がいかにもあやしい人に着いてくから後を追って車に近くにあったペンキをぶっかけてチャリでここまで追ってきただけだが?」


軽々しく健一は言うがそう簡単にはできるものではない。

そして男は健一に向かって言った。


「子どもに何ができる、自由に動けるやつが一人だろ?大人をなめちゃあかんぞ少年、命が惜しけりゃとっとと失せな!」


男はそう言うが健一は足を止めることなく歩き続けた。


「健一君!止まってよ!健一君を巻き込みたくないよ!」

「鈴城、お前は静かにしてろ。巻き込みたくないだ?勝手なこと言うな。今の状況、さっきの叫びは俺以外の誰に助けを言ったんだよ」


そう言いながら健一は男の前で立ち止まった。


「加藤とか言ったっけ?とりあえずタイマンと行こうじゃねぇか」

「ガキが!なめてんじゃねぇよ!ぶち殺されてーのか!」

「そっちか来ないならこっちから行くぞ」


健一はそう言い男に向かって全速力で走った。すると男は腰からナイフを取りだし健一に突き立てた。


「健一君あぶない!!」


梨沙声を聞いた健一はナイフを持った男の手をしゃがんでかわし、男の手首をたたきナイフを奪った。


「正当防衛とは言え、人を刺したくない。自首を願おう」


そう男にナイフをかまえながら健一は言った。


「ふ、バカが!ナイフが1本だといつから錯覚していた!」


そう言って男はナイフを投げてきた。ナイフは健一の肩を掠り健一の肩を切って行った。その痛みに耐えきれず健一はナイフを落とした。拾おうとしたが、もう少しのところで男に蹴り飛ばされ、ナイフが遠くに行ってしまった。


「健一君!!!…ん?」


梨沙は叫んだあとに横を見ると届きそうな所までナイフ来ていたのに気づいた急いで取ろうとするが手を縛られているのでなかなか取れない。

その間にも健一は男に蹴られ殴られ続けボコボコにされていた。


「ははは!どうだ健一とやら!だから甘く見るなと行っただろ?」

「クッ…へ、こんなの…屁でもねぇぜ」


そう健一は強がっているがかなりふらふらしている。

梨沙はナイフを取ろうとするもあと数ミリ届かない。

そして、ようやく届き、手の縄を切るとナイフを突き立て、男に向かって走っていった。


「やあぁぁぁ!!」


ズン!と鈍い音を立てて男の手が止まった。健一からは梨沙のことが見えていないので何が起きているのかわからないでいる。


「じょ、嬢ちゃん、やってくれたね…」


そう言って男倒れた。赤い液体を流しながら。梨沙は息を荒くして膝から崩れ落ち、泣き叫んだ。




その後健一は警察に電話した。

梨沙のことについては正当防衛と言うこともあり仕方ないとの事で事故として今回の件が終わった。

それから数日、梨沙は学校いかなかったという。






事件から一週間が立ち、梨沙が久しぶりに登校した。といっても午後からだが。

教室に入るとすぐに飛びついてきたのは予想してた通り里美だった。


「りーーーさーーー!大丈夫だった!?心配したよぉー。事件に巻き込まれたって聞いた時は教室を抜け出して梨沙の家に直行しようかと思ったけど先生が『気持ちはわかりますが今はそっとしてあげてください』ってー!」

「よう、鈴城。もう大丈夫なのか?」


と里美と健一が言ってきた。


「う、うん。一応大丈夫…かな」


梨沙はあまり元気がないように返事した。


「鈴城さん来てますよね?すこしいいですか?」


と先生が入って来てそう言った。




着いていくと校長室だった。

校長室に入ると校長が話を始めた


「警察の方からいろいろ聞きましした。とりあえず座ってください」


梨沙は恐る恐る椅子に腰を掛けた。


「大変だったでしょう。もう大丈夫ですか?」

「え?あ、はい!大丈夫…です…」

「なにかあったらすぐに連絡してくださいね。」

「はい…」


そんなすこしの会話で校長との話が終わり廊下に出ると先生が待っていた。


「終わりましたか?じゃあ教室に戻りますか」


そう言って歩き出した。とてもゆっくり。

歩きながら先生はこんなことを言った。


「実はね梨沙さん。梨沙さんを誘拐した犯人の人、先生の同級生だったの」

「え…?」

「その時も人を困らせる問題児だったの、何回も呼び出しを貰っててね」


そんなことを先生が言い出したので梨沙は顔を真っ青にして先生の前に出て土下座した。


「ごめんなさい!あの、わ、わたし!」

「いいのいいの!そんな、頭を挙げてください!」


先生は焦りがちにそう梨沙に言った。


「そういうつもりで言ったわけじゃないのよ?まあ、梨沙さんがやったって聞いた時はそれはびっくりしたけど。でも、不謹慎かもしれないけど、ありがとう」


梨沙はその言葉に理解できなかった。


「なんでありがとうなんて言うんですか?」


梨沙は不思議に思って聞いた。「少し長くなるけど」と言い先生はその『ありがとう』の一言に込められていること、先生の過去を話してくれた。

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