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恋の色は濁り色  作者: ピチュを
1章 恋の行方
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1章 10話 決心

「いってきまーす」

喧嘩の翌日、里美に誘われて遊びに行くことのなった梨沙はしっかりおめかしして家を出ました。


「どこで遊ぶのかもなにも言ってくれないから少し不安なんだけどね」


そう。里美は「今日空いてる?空いてたら遊ぼ!10時に学校前集合ね」

と言ってただけだった。




数分後、梨沙は学校前についたが里美の姿は見当たらない。

時間を見たら集合時間の20分前だった。


「少し早かったかな」

そう思っていた時、人が来た。


「ん、鈴城か。こんなところでどうした」

「え...健一君?!なんでここにいるの?!」

そう、来たのは里美ではなく健一だった


「なんでもなにも、前川に呼ばれたんだよ。10時学校前集合ってな」

「え?健一君も?」

「もってことはお前も前川が、か」

「うん、有無を言わせない速さで10時学校前集合って」


どうせ同じことを言われてるだろうし全部は言わなくても大丈夫だろうと梨沙は思っていた


「にしても健一君、10時集合なのに結構速く来るんだね」

「暇だったしな。それに前川のことだ、『10時って言ったらふつう9時55分には来るでしょ!』って言うからな」

「里美なら言いそうだね」


その後も他愛もない話をしているといつの間にか10時を過ぎようとしてた


「前川おせぇな」

「まだ10時じゃないから遅いわけじゃないと思うよ?」

「あいつは大体の行動が5~10分前に完了するのが普通なんだよ」


今は9時57分。もうすでについてておかしくない...というより来てるのが当たり前の時間だった


「何かあったのかな?」

「それ以外考えられないな」

「大丈夫かなー、事故とかじゃなきゃいいけど」

「ないとは言い切れないが、仮に事故でも大丈夫だろ。あいつは見かけによらずタフだし」

「また健一君はそういうこと言って。もし事故で来られないようならたいへ──」


梨沙がしゃべってる時に、梨沙の携帯が鳴りだした。

里美からだった。


「もしもし、里美?なにかあったの?...うん...え?...うん...え?!...ご、ごめん...うん...わかった。じゃあ気をつけてきてね」


梨沙は携帯を仕舞い、健一に里美のことを伝えた


「里美は急な用事が入ったから、用事が終わったらくるって。その時また連絡くれるってさ。だから先に2人で遊んでてって」

「遊んでてって、あいつなんなんだか...」

「どうしたの?せっかくだし里美が来るまで遊んでようよ」

「あのな、お前はどうか知らんが俺はあいつに『ちょっと大切な話があるから、学校前に10時に来てくれない?お願いね』って言われてきてんだよ」


その時、梨沙は驚いたとともに合点が行った。電話で里美が言ってたことも。

その呼び出しをしたにもかかわらず来ない理由も、そして、私も呼んだ理由を。


「そ、そうなんだ。わたしは『今日空いてる?空いてたら遊ぼう!10時に学校前集合ね』って有無を聞かずに言って、切られたから来たんだけど...」

「は?わけわかんねぇ」


そういう健一は少し怒り気味だった

「まぁまぁ、そういうことなら遊ばないでここで里美が来るのを待とうよ」

「はぁ、めんどくせぇ」


と言いつつもアスファルトに腰をおろし頬杖をついた

「お前も座れば」

「う、うん」


梨沙は健一の隣...ではなく、少し間を開けて座った。

そんなこと健一は気にすることもなく、無言で座っていた。




梨沙は迷っていた。里美に言われたことをするべきか。

里美は電話でこう言っていた


『もしもし?梨沙?...なにかあったってわけじゃないけど、まぁ近いかな。高尾もいるんでしょ?

じゃあばれないように基本的に「うん」だけで聞いてね。まず、私ね、高尾が好きなの。で、梨沙も好きなんでしょ?じゃあ、今日、この後告白しなさい。え?!じゃないよ!驚きすぎ!まったく。

とりあえず、今日梨沙が告白しなかったら、明日私は高尾に告白するから。じゃあ、今言う言葉を復唱してから電話切ってね。わかった、じゃあ気を付けてきてね...』



「告白かー」

「告白?すきなやつでも...いや、なんでもない」

「え?」


健一が何か言いかけたがそれ以上そのことを聞くことはなかった。

(私、健一君に告白なんてできない...でも、しないと里美に健一君を取られちゃう...)

「うぅ~...」

「なに唸ってんだよ。考え事か?」

「へぇ?!な、なんでもない...よ」


梨沙は明らかにおかしい、そのことは健一も気が付いてた。

もちろん、告白という単語、昨日の言葉、今の状況から察することもできた。

だが健一はそのことを考えようとしなかった。考えてしまえば...意識してしまえば、認めることになるからだ。

今まで押し殺した、周りに1mgも見せていなかった感情が漏れてしまいそうだから。


「ね、ねぇ、健一君」

「ん?なんだ」

「健一君ってさ...好きな人...あ、友達としてじゃなくて...恋人にしたい人っているの...?」

「......そんなの聞いてどうする。そういうのは女同士で話して楽しむ話題じゃないのか?」

「そうなのかな...でも気になっちゃってさ。言えないなら言わなくていいけど、知りたいなーって」

「.........」


健一は黙ってた、言いたくないわけじゃない。自分の気持ちに整理がつかないから、もし、勘違いなら自分も、梨沙も深い傷を負うことになる。そんなことは絶対したくない。だからと言って、断ってしまえば梨沙はきっと落ち込む。

だから、答えるのでもなく、拒否するのでもなく、ただ黙っていた。


「やっぱり言いたくないよね...そんなこと」

「.........」


言いたくないわけじゃない。なのに、それが言えない。このまま梨沙は勘違いしてしまう。悲しい顔をさせてしまう。それだけはいやだ。

そう健一は思っていた。だから、


「言いたくないわけじゃねぇ」

「え?」


梨沙は驚いた顔をしていた。絶対言わないと思っていた健一の口から、そんな言葉が出たから。


「言いたくないわけじゃない?」

「あぁ、ただ...言いにくいっつうかなんつうか...」

「え?」


梨沙はますます訳が分からないという顔をした。

健一は何を思ったのか、自分の言ったことに気づき、焦っていた


「あ、いや、そのだな...」

「うん」

「言いたくないんじゃないんだ。ただ、気持ちの整理ができていないだけだ」


何事もなかったような顔で健一は言う。


「そ、そっか」


納得のいく説明はできていないだろう。だが、梨沙は健一が嘘を言っているようには見えなかった。

だから、軽く返事した。


(気持ちの整理ができてない...か。やっぱり好きかどうかわからなくても気になる人はいるんだな...私だったらうれしいけどそんなことあるわけないよね)


梨沙は思った。自分は健一にふさわしくないと。だからそんなことを考えてしまう。

本当の健一の気持ちとは逆の方向に。


その後、特に会話はなく、2人は黙って里美を待っていた。






どれくらい待っただろうか。やっと里美からの連絡が入り、里美を待っていた時、


「なぁ、鈴城」

「なに?健一君」

「俺に好きな人がいるか聞いたろ?お前はどうなんだ」

「...え?」


健一がいきなり口を開いたかと思うとそんなことを口にした


「だからよ、俺もちゃんとした答えじゃねぇけど答えたんだ、俺だけってのも不公平だろ」

「そ、そうだね...」

「言えねぇなら言わなくてもいい。俺も曖昧だったしな」

「え、えっと...」


梨沙は黙ってしまう。だって、本当のことを言えば告白になる。言わなくてもいいとは言われたけど、言わなきゃ思いは伝わらないし里美に取られてしまうかもしれない。

そんな葛藤が梨沙を黙らせるのだ。


「...やっぱり言えねぇよな」

「わ、わたし!私ね!」


梨沙の声は震えていた。でも、しっかり芯のある声で語った。


「私ね、好きな人いるの。その人は、基本無表情で、何考えてるかわかんなくて、でも優しくて、とても頼れるの」

「...そんなやつがいるんだな」

「うん、その人はね、同じクラスの人なの。入学して、初めて見た時にかっこいいなって思ってた。それから日々を過ごすうちにどんどん引かれていって、今は仲良くもなってね、話すだけでもドキドキするの」

「...そうか、そんなやつがクラスにいるなんて知らなかったな」

「知らなかったんだ?その人ね、私を学級委員長に勧めたり、私が危ない時に自分がボロボロになってでも助けてくれて、私のために先輩に怒ったりして...いろいろあったんだよ」

「...そうか」


そう語ると梨沙は健一の前に立ち、はっきりと言った。


「私の好きな人は、高尾健一っていうんだよ、健一君」

「───!?」


健一は驚いた。もちろん気づいてはいた。だが、実際言われると『そうなんだ』っていう実感が強いから、どう返事を返せばいいかわからないからだ。


「健一君。私はね、初めて教室であった時から気になってたの。それからいろいろあって、本当に好きになっちゃった。健一君が良かったら、恋人になれないかな?」


もちろん健一は黙る。でもそれは断る言葉を考えてるわけでも、受ける言葉を考えているわけでもない。

改めて言われて、頭が真っ白になったのだ。


「健一君?」


その声に我に戻った健一は、


「...鈴城、俺は──」

「やっほ二人ともお待た...せ?」

「え?里美?」


タイミングがいいのか悪いのか里美が来てしまった。


「えっと...もしかして、なにか邪魔しちゃった?」

「それは...」


里美の質問に健一が困っていると、

「ううん!なんでもないよ!何もなかったよ!」


梨沙が焦った様子でそう言った。


「そう?まぁ、そうならいいや。じゃあ遊びに行こうか」

「待てよ前川」


健一は里美を止める。理由は1つしか思い当たらず、健一が言うまでもなく里美は答える。


「大事な話って言ったしょ。ここじゃ言えないからまた今度ね」

「...そうか」


健一はあえてそれ以上聞かなかった。梨沙の返事もしなきゃいけない、里美に構う暇なんてないと思ったからだ。


「そんなことよりあそぼー!ショッピングモールでいいよね?」

「俺は構わんが」

「私もいいよ」


そうして3人はショッピングモールに行くことになった。

どうもおはこんばんちは!ピチュをです!

「恋の色は濁り色」もこれで10話になりました!

まだ数は少ないですが感想等いただけてとてもうれしく思います。

作ってる本人が言うのもおかしな話ですが、梨沙がようやく想いを伝えましたね!

私自身、書いててドキドキしてきました!(キモイとか言わないでくださいね(;'∀'))

えー、それでですね、本題なのですが。

この小説、「恋の色は濁り色」の貯め書きがこれで尽きました(;^ω^)

つまり、新しく貯め書きをしてからの投稿となるので恐らく、かなりの時間が空くと思います。

ごめんなさい(o_ _)o))

そして、私事ではありますが、まだ学生の身ですしアルバイトもしています。忙しくて書く暇がないかもしれません。いつ更新できるか分かりませんが気長に待っていただければと思っています。

私の小説を心待ちにしている方はごめんなさい。

でも、必ず更新はしますので、応援してくだされば私もとてもうれしいですし、その応援で小説だけでなく、リアルのほうも頑張れる気がします。

ですので、更新できないのは悪く思いますが、応援のほどお願いします!

以上、ピチュをでした!

次回更新をお楽しみに!

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