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さんすくみっ!  作者: noonpa
畜生中学生になる
6/10

舞台裏〜③


「………………」

「うおっ!? どうしたんですか先輩捕らえられてあがいた挙句、疲れ切って絶望したネズミみたいな顔をして」

「うっせえよ。ビーチクシール野郎。俺は今アンニュイなんだよ」

「ビーチクシールいいじゃないですか。何見たかったの? 見たかったから、そんな顔なの? 見せませんよ?」

「てめェのビーチクに興味なんざねえんだよぉおおおおおおおお!」

「うわぁ。なんかそれはそれでムカつく」

「それに、お前は眼鏡曇らせてわからなかったかもしらんが、……なんかあれ、湯気で透明になってたぞ?」

「……え?」

「シースルーってやつなのかね。よくわからんけど」

「ちょっと待って」

「お前無駄にピンク色なのな」

「きゃぁあああああああああああああああ!?」

「うっせえよバカ。静かにしろや」

「うぅ。もうお嫁にいけない」

「いや、お前はお嫁じゃなくて……あれ? なんなんだろ? とにかくお前のビーチクには興味ないから」

「ぐすん。じゃあ、一体どうしたっていうんですか? 虹がベニヤ板のハリボテだったことにでも不満なんですか? それともゴリラにホーディングされて、逆に何かの快感に目覚めたとか」

「違うわ! そうじゃなくてな。台詞とは言え、あんな幼女相手にクソクソクソクソと、ボキャブラリのカケラもないことを言わないといけなくて、その度に俺のHPが1ずつ減って行くんだよ。言うなればリアル毒沼状態なんだよ!」

「ああ、あれは酷いですね。先輩鬼畜」

「うっせえよ。あと、どうでもいいけど、その本番とのギャップどうにかしろよ」

「しょうがないじゃないですか。私のキャラ、色々あって結局現在進行形で迷走してるんですから」

「お疲れ様でーす」

「…………おうお疲れ」

「お疲れ。ナイスドロップキック西野ちゃん」

「ありがとうございます南さん。私達のオーディションって、歌の審査とドロップキックの審査があったんですよ」

「なんちゅーもん審査してんだよ、うちのスタッフは!」

「なので、これからもどんどん蹴っていくのでよろしくお願いします」

( (この子、天然ドSだ!?) )

「う、うん。頑張ってね?」

「お、おう。どんと来いや」

「はい! 頑張ります」

「本番五分前でーす(スタッフA)」

「なあ? 俺、とっととこの話潰してしまった方があの子の為になると思うんだ」

「奇遇ですね私もそう思っていたところです」

「ほえ? 二人でヒソヒソ話ですか?」

「あ……ああ、ちょっと、今晩どっかで飯くわね? みたいな」

「も、もちろん先輩の奢りで」

「おい待てこのフタナリやろ──」

「わあ! いいですね!」

( (うわぁ。かわいいな畜生) )

「ああ、その代わりファミレスとかだけどな。西野も来るか?」

「ご、ご一緒していいんですか? その……デートとかそんなんじゃ」

「俺は女以外とデートする趣味はない」

「私もこんな目つきが凄まじい人とはゴメンです」

「じ、じゃあ、お言葉に甘えてもいいですか? ……その、パフェとか頼んでも」

「ああ、好きなだけ頼め」

「じゃあ、私は鰻重」

「ハハ。死ねよ」

「あの、早く来てください! (スタッフA)」

「ああ、悪い! 今行く!」

「じゃあ、ラスト二幕頑張りましょう」

「おう」

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