表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/25

第22話 崩壊した街(ウォール)⑦

「うむ、似合っているぞ」


地下水路内では神授会の系列の部隊が処理を行っていた

その間に、安久津達はアダムの家にへと戻っていた


アダムはぎこちなく銀の花型のバッチを胸元につけた

神授会の一員となればバッチがもらえるのだ


「これでアダムも戦争に足踏み入れたってことやからな…」


安久津の言葉で改めてこのバッチの重みが分かった

自分が今後、戦争に関わる人間だということを


「もちろん、やるからには死ぬまで戦い続けます」


アダムの力強い言葉に安久津と水陰は笑みを浮かべ頼もしささえ感じた


「そういえば…宗司は?」


「ああ、あいつは先日本帰ったわ。」


「体調面も悪いようだからな、私がそうするように指示したのだ」


破壊神の侵食により徐々に体力を失っていく宗司

今頃、恐らく日本について美影達が迎えに来ているはずだ


「あー、神授者特殊部隊来とるんか…」


「神授者特殊部隊?」


安久津の言葉にアダムは首をかしげた


神授者特殊部隊…

神授会本部の系列の部隊であり主に事件後の処理や

突然変異種の処理又は成仏をしている


構成人数は20人程と少人数の特殊部隊であり、うち何人かは神授者でもある



その特殊部隊が地下水路での処理をしていた



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーー


ーーーーーーーー



「ったく…派手に暴れやがって」


チッと軽く舌打ちをした白髪の鋭い目つきをした若い男だ

グレーのスーツに身を包み、現場に似合わない格好であった


この若い男は…


神授者特殊部隊 副隊長兼神授者会副室長…阿形暁あがたぎょう


神授者であり特殊部隊の副隊長

時に冷静であり時に我を失う時もある

弐堂が室長を務めている間は阿形が副室長を勤めることに



「ゴルァ…!!!!!」



突如怒声を上げ奥の暗闇からゆっくりと歩き出した

黒い学ランに身を包み、6つボタンを全て全開にし現れた



この男こそ神授者特殊部隊の隊長兼元神授会幹部…絶丸ぜつまる

顔のほとんどが斬り傷で覆われており

学生帽を被っており、口には葉巻を咥えている



「おい阿形ァ!!状況報告だ!!!」


遅れてきた絶丸は阿形にそう声をかけた

阿形はやれやれと言った表情で状況の報告をした



「例のあの生物がえらく暴れたみたいですよ…何でも結構強いそうで」


強いという言葉にピクッと反応をした絶丸


「強いィ…?そいつは期待できるな…

 まぁ今は処理が先だ。おい飛鳥ァ!!!!」


飛鳥という名を叫んだ瞬間、地下水路の天から人影が降り立った


小学生ぐらいの容姿をした小さな少年だ

クリッとした丸い目に両耳にピアスをしている


彼は飛鳥…神授者特殊部隊の第2副隊長である

神授会の中でも最年少

処理や事務処理の仕事などで功績を称え副隊長の座まで上り詰めた

神授者ではないが常人を超えた記憶力や、予知力?も持ち合わせている



「了解です!!それじゃ処理と片付けします!」



そういうと残りの隊員達で瓦礫の山を処理し始めていく

小学生とは思えない的確な指示であった


その様子を見ながら絶丸があることを阿形に話した


「この古代人が出始めたってことは…アレだな…」


「ええ、時期も近いってことですよ。」



フーッと口から灰色の煙を吐いた

そしてもう1度葉巻を口に咥え


「闇破会との直接戦争の日が迫ってくるぞ…」




古代人が「古代核戦争」を行った日付が12月22日

そこからおよそ2000年単位で必ず大規模な戦争が勃発している



現在の日付が…5月22日

そしてこの年が丁度2000年後の年

室長の虎川曰くこの年が人類の終焉か新人類への変化とまで言われている


最も神授会が危惧していることは破壊神復活の核となる

「闇の心臓」の復活だ


この年に最も復活しやすいともまで言われている



この12月22日…終焉の日にまで向けて着実に準備を進めていた



果たして…戦争に勝するのは…?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ