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第三話 疑問

 数え切れない万札を目にして忘れていた。こいつに聞きたいことが大量にあったことを。聞きたいことは大まかに3つ。大量と言う割に3つは少ないと思うかもしれないが、大量と思わせるくらいその疑問が脳を支配している。その3つというのは


 ・ミクはこれからどう生きていくのか

 ・俺の性格がどうこう言っていたがこれ以上性格が悪くなるのか

 ・色々と出してきた機械は何なのか


 まず1つ目に関して、昨日の夕方改めて思ったのだが...



*****



 遠井市の中心部にあるホテルのフロントにて


 「どのくらいお泊りになりますか?」

「ねえ、どれくらい?」

「お金には困らないからとりあえず一週間」

「一週間で!」


 ホテルに泊まることを提案したはいいもののちょっとばかり心配だったのでフロントまではついていくことにした。


 「お客様は学生でしょうか?学生の方でしたら割引が利きますが」

「学生書持ってる?」

「...なにそれ?」


 あっ...そうか。この時代ではミクの身分ってないんだ...



*****



 お金に余裕はあるから普通料金で支払ったが、身分がないとこれから生きていくうえで大変なことになる。まずはそこを解決する必要が


 ピンポーン


 はーい、とドアを開けると


 「おじゃましまーす」


 噂をすれば、だ。ミクを家に上げて早速身分の話をした。すると


 「身分?もう作ったよ」

「ん?早くね?てか作ったって?」

「身分偽装装置で一瞬だよ。未来でスパイ活動を簡単に行うために作られたこれなら2025年で身分を偽るなんて余裕余裕」


 どうやら心配しすぎだったらしい


 「戦争中なら便利だな。めちゃくちゃ活躍しただろ」

「それが...同時期にフェブルド族が造った身分偽装発見装置のほうが性能が高くて大して使われることが...」

「可哀想に。有能機械に悲しき過去...てか、フェブルド族って?」


 聞いたことのない単語。まあ、話の内容的に何となく分かるが


 「フェブルド族は戦争を仕掛けてきた宇宙人の名前だよ」

「そりゃそうか。まあ、身分があるなら口座作れたり、部屋借りたりできるし」

「部屋を借りたあとは工場を買って、テレビを買って、いっそのこと工場に住もうかな」

「工場って唐突だな。なにか作ったりでもするのか?」

「まあ、向こうでは科学者やってたし、T-79の整備もしないとだし」


 ということはこの間のバイクとか変な機械とかはミクが造ったことになるのか。未来人で金持ちで頭が良いって人は見かけによらないんだな。...科学者って製造とかもするのか?

 T-79とはミクのバイクだ。あの現実離れした機能モリモリのバイクを見て俺はミクを未来人と信じることになった。


 「T-79ってすごいよな。急に現れたり、めちゃくちゃ収納できるし」

「急に現れるってのは説明するとT-79の透明化を解除しただけで、収納の仕組みは入れたもののサイズを縮小して、取り出したいものを自由に取り出しサイズをもとに戻す。でも、重量はそのままだから車とかは入れれないかな。」


 褒めた途端に饒舌に。


 「燃料は無限。自動操縦もできる。そして一番すごいのはこれがタイムマシンの役割を担っているってところ。ねえ、聞いてる?」

「ああ、まあ。すごいってことはわかった」

「いっぱい喋ったから喉乾いたー。何かない?」

「水ならあるよ」


 その後、機械の話を延々と聞かされ続ける青であった。



*****



 これで聞きたかったことの2つは聞けた。ミクはすでに身分を作っている。機械はミクが造ったなんかすごいやつでT-79って名前のバイクはタイムマシン。五杯目の水が空になったタイミングで残った疑問について聞くことに


 「俺の性格ってこれ以上悪くなるのか?」

「どうしたの急に」


 青は自分の性格を終わっていると認識している。お金に目がなく、人付き合いが悪く、友達がおらず、大して努力のできない人間。そういう性格。そう認識している。


 「性格を変える必要があるってことは、これから悪くなるってことだよな。これより駄目になるとは思えないけど...」

「まあ...悪くなる?...かなぁ...あ、でも腹黒とか狡猾って感じじゃなくて、空っぽになる?」


 天井を見上げ、ため息一つ


 「未来怖ぁ」

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